2023 Fiscal Year Annual Research Report
知的障害者アートの創作活動に対する環境支援の現状と課題について
Project/Area Number |
20K00264
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Research Institution | Shujitsu Junior College |
Principal Investigator |
土田 耕司 就実短期大学, 幼児教育学科, 教授 (10369770)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾崎 公彦 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 教授 (40270003)
荊木 まき子 就実短期大学, 幼児教育学科, 准教授 (00781048)
藤嶋 由 吉備国際大学, 保健医療福祉学部, 講師 (50351945) [Withdrawn]
橋本 勇人 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 教授 (50341144)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 知的障害者アート / アートマネージメント / 障害者アート / 知的障害者福祉 / 障害者就労支援 / アール・ブリット / サヴァン症候群 |
Outline of Annual Research Achievements |
知的障害者アートの制作目的はさまざまではあるが、その作品は主に①余暇活動や趣味として創作する作品、②高い芸術的評価を受けた作品、③就労支援として制作された作品に分類することが確認できた。 次に、知的障害者アートの現場では、知的障害者アーティストと、彼らの創作活動を支える支援者たちの存在が確認できる。そこには、①知的障害者が作品を制作する過程に意義と価値を見出す支援者、②知的障害者生息作品から福祉理念のために活動する支援、③知的障害者の自立と社会経済活動に役立てようとする支援者の主に3つの趣旨を持った支援者に分類することができた。この支援者とは、知的障害者アートのアートマネージメントを行う立場を担っている。 このアートマネージメントとは、知的障害者アートの創作活動に関するあらゆる環境支援を行わなければならないことが確認された。 つまり、わが国では、障害者アートとは障害のある人が創造するアートと定義されている。アート(芸術)といってはいるが、作品を評価、判断の前に、アーティストは障害を持つものと限定している。それにゆえに、知的障害者アートには、「芸術」と「福祉」の二つの側面を持っている。同じく、アート活動やアート作品に関わるアートマネージメントにおいても「芸術」と「福祉」の二つの側面を持っていなければならない。 そして、知的障害者アートの多くは、アートマネージメントとして「芸術」と「福祉」の融合性が図られている環境に位置していると考えるに至った。
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