2023 Fiscal Year Research-status Report
データ重視の時代の政策形成システム-EBPM及びリスク対応の分野横断的比較研究
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20K00268
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
佐藤 靖 新潟大学, 人文社会科学系, 教授 (50517373)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊地 乃依瑠 政策研究大学院大学, 大学運営局, 専門職 (20869614) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | EBPM / 科学-政策インターフェース / リスク / 科学的助言 / エビデンス / 分野横断的研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、化学物質管理、医薬品規制、地震防災、気候変動の4つのリスク関連分野における政策形成システムが近年のデータ重視の流れのなかでどのように変化しつつあるかに関する研究を完成させるとともに、エビデンスに基づく政策立案(EBPM)関連の政策分野として保健、学校教育、科学技術イノベーション(STI)をとりあげ、それらの分野の政策形成システムの変化についても同様の研究を行うことを目的としていた。その後、本研究の目標をあらためて検討し、検討の対象とする政策分野を7分野から12分野に拡大するとともに各分野の専門家の協力の下研究を進める体制を確立した。具体的には、気候変動、化学物質管理、感染症、地震防災、原子力安全、学校教育、インフラ、STI、エネルギー、人口、金融、保健医療の各分野について、科学-政策インターフェース(SPI)のあり方に関する関心を当該分野の専門家と共有した。その過程で、2022年6月、2023年3月、同年5月の3回にわたり国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)研究開発戦略センター(CRDS)との連携によりワークショップを開催し、分野間の意見交換を行う機会を設定した。そうした過程を経て、分野間比較研究から得られた成果を編著書の形にまとめることを目指すこととした。同書は2024年4月刊行予定であり、その中では12分野のEBPMの状況を横断的に比較することにより抽出されたSPIの一般的な課題群を示し、それらの課題群への各分野の対応状況を比較した。具体的には(1)データの確保・集積、(2)多様なモデルによるデータ分析、(3)エビデンスと専門知・実践知の統合、(4)エビデンスの仲介モードの確保、(5)エビデンスの仲介プロセスの調整、(6)社会とのコミュニケーションの6つの課題群を特定することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウイルス感染症の感染拡大により研究計画が一時遅延したものの、その後研究の目標をあらためて検討し、体制を立て直したことで、編著書の形で成果をまとめるプロセスが加速した。2024年4月の編著書刊行をもって本研究は完結し、次の研究につなげていく。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度より新たに科研費基盤研究(C)(24K03602)「EBPMの課題構造の解明-俯瞰的視点を踏まえた個別分野の研究」により研究を継続する。同研究では、これまで行ってきた12分野のEBPMの現状と課題に関する比較研究を通して得られた俯瞰的な視点を踏まえ、特に課題解決の余地が見込まれる4分野のEBPMに焦点を当て、海外の研究者とも意見交換を行いつつ、各分野の個別の状況をインタビューなどで詳細に把握して各分野の課題の構造を解明する。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの感染拡大という状況下、国内外の移動が大幅に制約されるなか研究が遅延し、その後研究計画および体制を立て直すことができたものの最終的な成果の取りまとめは2024年度にずれ込むこととなったため。
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