2023 Fiscal Year Research-status Report
狩野亨吉文書を活用した近代日本の高等教育および知識人交流の調査研究
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20K00336
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田村 隆 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (70432896)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
折茂 克哉 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助教 (30376579)
丹羽 みさと 武蔵大学, 人文学部, 助教 (90581439)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 狩野亨吉文書 / 駒場図書館 / 駒場博物館 / 第一高等学校 / 感染症 / 腸チフス |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度も駒場図書館貴重書庫での狩野亨吉文書の現物調査に替り、2020~2022年度に引き続いてブックレット『第一高等学校と感染症―1904年の腸チフス流行』の刊行に向けて、狩野亨吉文書や旧制第一高等学校の寄宿寮日誌のデジタル画像を精査し、原稿を執筆した。ブックレットの原稿は完成し、メンバーで校正をほぼ終えたところである。最終年度の2024年度の刊行を予定している。 今年度はブックレットの作業に集中したため、デジタル化関係の調査作業に取り組めなかった。来年度はこちらの件も進めたいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
狩野亨吉文書の調査はデジタル画像やオンラインミーティングツールを用いて継続的に行っている。新型コロナウィルス感染症の影響により駒場図書館貴重書庫での現物調査は2020年度以来中止したままとなっているが、上述のブックレットに関わる資料については随時図書館で現物資料を確認・調査することができるようになった。各種セミナーや研究会での発表および意見交換の機会もいまだ少ないままではあるが、オンラインツール等も活かしつつ、最終年度の2024年度には成果発信のシンポジウムを企画したいと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染症の影響により、駒場図書館貴重書庫における狩野亨吉文書の現物調査は難しい状況が長く続いた。研究期間の再延長が認められたため、2024年度が最終年度となるので、これまでの現物調査およびデジタル画像での文書調査の成果について成果を発表したい。上述のブックレット「第一高等学校と感染症―1904年の腸チフス流行」はまもなく刊行予定であり、また今年は狩野も校長を務めた第一高等学校の創立150周年にあたることから、その記念もかねたシンポジウムを開催したいと考えている。さらに、今年度末には駒場博物館において狩野亨吉文書の展示会を開けないか検討中である。
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Causes of Carryover |
研究開始年度の2020年以降、新型コロナウィルス感染拡大により、当初予定していた駒場図書館貴重書庫での狩野亨吉文書現物調査および各種出張等ができなかった。そのため調査成果を発表するシンポジウムや展示会の準備が遅れており、次年度に実施したいと考えている。
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Research Products
(6 results)