2020 Fiscal Year Research-status Report
1920~1950年代の週刊誌メディアにおける文学テクストと視覚表象の総合的研究
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20K00361
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Research Institution | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
Principal Investigator |
副田 賢二 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 人文社会科学群, 教授 (40545795)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松村 良 駒沢女子大学, 公私立大学の部局等, 特任教授 (00265571)
天野 知幸 京都教育大学, 教育学部, 准教授 (40552998)
渡邊 英理 静岡大学, 人文社会科学部, 准教授 (50633567)
荒井 真理亜 相愛大学, 人文学部, 准教授 (90612424)
三浦 卓 志學館大学, 人間関係学部, 准教授 (90785619)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 週刊誌の視覚表象とテクスト / レイアウトの中の文学 / 挿絵・カット・グラフィズム / 「作家」像の生成と消費 / 敗戦後被占領期の自己・他者表象 / 戦後週刊誌の「地方」表象と文学 / 戦時下の女性性をめぐる表象 / メディア・歴史研究との越境的接続 |
Outline of Annual Research Achievements |
2017年度科研費基盤研究(C)「戦前期『サンデー毎日』と大衆文化に関する総合的研究」(課題番号 17K02487)の研究成果を基盤にして、更に研究範囲を同時代の『週刊朝日』や他の大衆誌・グラフ雑誌にも拡大すると共に、研究対象の時期も敗戦後から1980年代まで拡げて、本研究は新たなメンバーと共に開始された。ただ、年度初めからCovid-19パンデミックのために実地調査や研究会、会議等の開催が非常に困難になり、特に地方在住のメンバーは自由な活動ができない一年となった。当初研究分担者であった村山龍氏の逝去という出来事にも直面し、2020年度は様々な困難を抱えたこの状況下で現実的にどのような研究活動と交流が可能であるかを模索する一年となった。 その中でも、研究活動が可能な状態にあるメンバーを中心に、それまでの研究成果を更に具体化し、深める活動をある程度行うことができた。特に『サンデー毎日』の視覚表象を、その特別号を中心に精密に調査しデータベース化する作業はかなり進展し、そのメソッドも明確になった。国立国会図書館や日本近代文学館、京都府立図書館や大阪市立大学、相愛大学での実地調査も複数回実施することができた。その研究成果としてのデータベースは、2021年度内には完成する見込みである。また、これまで収集した膨大なデータや実物資料を共有し、可能な範囲で調査を進めることもできた。また、リアル開催が難しい会議や打ち合わせについても、Zoomを用いたウェブ会議の形で数回開催し、そこで交流と議論、情報の共有を進めている。 また、これまでの研究活動の成果としての研究発表や論文発表もいくつか実施できた。Covid-19パンデミックのために当初の計画からは遅れざるを得ないが、それでも着実に本研究は進行しており、その研究成果のさらなる具体化についても、2021年度以降推進してゆく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Covid-19パンデミックのために実地調査や研究会、会議等の開催が最初から非常に困難であり、当初に計画していたような、頻繁な研究調査や研究会の開催は十分にはできていない。ただ、これまでの研究成果を継承し、更に拡張させるための活動は既に様々な形で進めており、『サンデー毎日』の視覚表象のデータベース化の作業もかなり進んでいる。資料収集やデータ・情報の共有についても進展しており、基本的な本研究の方向性は既に固まっている。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は、研究成果の更なる具体化に向けて様々な実践を展開する時期となる。研究会の開催については、Zoom上でのウェブ研究会が中心となると推測されるが、その利点を生かして、メンバー以外の様々な領域の編集者や研究者を招聘し、参加者もSNS等で広く募集し、越境的かつ総合的な研究を進めてゆく予定である。また、各自で様々な資料を収集し、互いにそれを共有することで、実地調査ができないハンデを補って研究活動を進めてゆく。今年度夏以降開催予定のZoom上での研究会では、これまで未発表であるメンバーを中心に、様々な形で研究発表や資料紹介を行い、外部からも広く参加者を集めて、有意義かつ越境的な成果発表と議論を実現する予定である。
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Causes of Carryover |
Covid-19パンデミックのために当初計画通りの予算執行ができなかった。特に、多くの予算を計上していた旅費についてはほとんど使用できていないため、次年度は物品費等での資料購入を増やす予定である。
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Research Products
(3 results)