2023 Fiscal Year Research-status Report
清代薛家将小説の形成と出版に関する考察―清代前期社会と「続書」創作をめぐって―
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20K00377
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
柴崎 公美子 早稲田大学, 文学学術院, その他(招聘研究員) (70844140)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 清代 / 中国通俗文芸 / 家将小説 / 出版文化 / 薛家将 / 説唐 |
Outline of Annual Research Achievements |
COVID-19流行による中国大陸へのビザなし渡航は、申請手順については申請予約が撤廃されるなど緩和されたが、訪問するために関係機関の招聘状等の書類が必要であることは変わらず、資料収集や調査目的の渡航にはいまだ困難な状態が継続している。よって、本研究に必要な大陸における資料調査を実施することができなかった。また、博士学位請求論文の執筆もあったため、本研究を進める時間をとることができなかった。この点は、大いに反省すべきである。 研究に関連する書籍の購入は積極的に行い、これまで収集した国内資料によるテキスト比較もすこしずつ進めている。そうした資料の中には底本が明記されない排印本もあるが、大陸の版本を確認できない現状においては検討の手がかりの一つとはなろう。2024年度中にはこうした比較結果をまとめられるよう努力する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
中国大陸へ渡航しての調査は未だ停滞状態にあり、かつ2023年度は博士学位申請論文の執筆を行なったため。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで収集したテキストの詳細な分析を引き続き行なってゆく。テキストの刊行にまつわる社会状況など、周辺情報の整理、理解も進め、研究発表を実施する。
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Causes of Carryover |
本研究は旅費と資料収集費の支出が多く見込まれるものであるが、COVID-19の流行により国外旅費の予算がほとんど消化できなかった。2023年度の支出は多くが書籍購入によるものである。中国以外であればビザなし渡航が可能な地域もあるので、そうした地域への渡航に対して支出することを考えたい。あるいは、中国への渡航がある程度自由になればその渡航に対して支出する。
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