2020 Fiscal Year Research-status Report
米国舞台・表象空間における日本人ストックキャラクターの系譜と展開
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20K00385
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
戸谷 陽子 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 教授 (30261093)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ストックキャラクター / アメリカ演劇 / バラエティ / ミュージアムシアター / サーカス / バーレスク / ミンストレル劇場 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、近代以降の米国表象空間(主として舞台芸術)に展開した日本人のストックキャラクター群を対象に、①主としてマスメディアにおける言説や表象と比較・実証的に再検証することにより、そのイメージの形成と展開を、地政学的文脈に照らし、文化史的な系譜として概観・分類し、②さらにその後の発展と変容、現代に通じる展開を同様に検証し、③グローバル化の進む現代の表象空間における日本人とアジアの表象の新たなる展開を標榜するための学術指標を提示することにある。
研究初年度のテーマを「黎明期日本人イメージの形成と捏造」(仮題)と設定、日米通商交流が開始した19世紀半ば以降20世紀初頭に至る米国近代演劇交流史(曲芸、博覧会等を含む)に関する文献の他、米国社会史、博覧会や古物商のカタログ、書かれた戯曲の存在しないバラエティ、ミンストレル、バーレスク、サーカス、サイドショー、ミュージアムシアターの公演パンフレットやチラシ、演劇以外の分野の関係論文や、新聞等マスメディアの記事を収集・検証し、黎明期の表象空間に日本人のイメージが出現した過程を確認する作業を開始した。20世紀前半までの古い新聞・雑誌等の記事の検証はHarper’s Weekly Magazine, Frank Leslie’s Illustrated Newspaper, Vanity Fair, New York Illustrated News, Southern Literary Messenger, New York Times, New York Clipper等を検討することとし、特にNew York Times誌およびNew York Clipperのリスティングを閲覧、ニューヨーク市内で上演された公演のタイトルや劇場から上演の概要と傾向の把握と検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナ禍による影響で、海外訪問調査の予定が計画通りに運ばなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、文献収集を含む基礎研究を行い、19世紀半ば以降の米国における日本およびアジア関連の史実報道(例:中国人排斥法(1882)、日露戦争(1904-5)、太平洋戦争を中心とした戦時報道等)、日本関連のキャラクターが登場する演劇上演や映画についての資料を収集・検証する作業を行い、ストックキャラクターの要素を抽出する。
その上で当該年度の研究計画として設定した「世紀末における日本人イメージの展開」(仮題)のテーマに沿って、初年度に行った調査対象とその範囲を20世紀以降にも拡大し、同様の調査により日本人のイメージが展開してゆく様相を検証する。
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Causes of Carryover |
新型コロナ禍により、海外調査の予定を計画通りに実行することができず、外国旅費に計上した金額を消化することができなかったため。 海外調査の計画実行については未だ不透明ではあるが、海外渡航が可能になれば調査を実施する。その他オンラインによる資料収集のための経費を当初の計画に追加し、アーカイヴ資料の検索・閲覧等をオンラインで充実させる。
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Research Products
(1 results)