2022 Fiscal Year Research-status Report
"Sea-faring Scots" in 19th Century British Novels and Border-crossings
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20K00419
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Research Institution | Takasaki University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
松田 幸子 高崎健康福祉大学, 人間発達学部, 准教授 (10575103)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | スコットランド移民 / ナショナル・アイデンティティの形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度2月21日・22日に国立国会図書館で行った調査に基づいて、今年度はRobert Louis Stevensonのテキストを中心に、移民としてのスコットランド人のナショナル・アイデンティティについて検討した。したがって、"The Bottle Imp"や"The Isle of Voices"といった南海についてのテキストとともに、とりわけ「移動」を描いたKidnappedやThe Ebb-Tideを、作家の書簡と合わせて読むことで、テキストにおいて、スコットランド性(Scottishness)がどのように立ち上げられていくのかを調査した。 また、スコットランド系移民を「グローバル・クラン」と位置づけた、Angela McCarthyらの研究(A Global Clan: Scottish Migrant Networks And Identity Since the Eighteenth Century, 2006)等を参照することによって、スコットランド系移民が地縁・血縁に基づいたソーシャル・ネットワークを、移住後も形成していたことが明らかになった。 とりわけ、Richar D. Fultonらのオセアニアにおけるスコットランド系という、これまで注目されてこなかった枠組みを取り入れることで、スコットランド人が独自のネットワークを保ちながら、南海というイメージとともに、自身のアイデンティティも構築していったことを考察した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
感染症とともに、ロシアのウクライナ侵攻のため、燃料等が高騰し、海外での調査・発表がきわめて困難になったため、当初予定していた文学作品以外のテキストの調査がほぼできていない状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
19世紀におけるStevenson以外の著作を検討する。特に、海外での調査ができていないため、出版された小説や雑誌記事以外の検討が大幅に遅れている。今後は、できればオーストラリアやニュージーランドも含めたオセアニアに移民したスコットランド系のジャーナルや手記などを収集・調査する。 そのために、オセアニアの国立図書館に、スコットランド系移民についてのまとまった資料があるかを調査の中心としたい。
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Causes of Carryover |
感染症のため海外出張が難しく、旅費として想定していた金額を使用することができなかったため。
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