2021 Fiscal Year Research-status Report
Comprehensive Study on American Novels set on Okinawa
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20K00442
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
渡久山 幸功 琉球大学, 国際地域創造学部, 客員研究員 (20412869)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | Okinawa / American literature / American novels / U.S. military bases / Postcolonial theory / Island studies / Travel writing / Memoir |
Outline of Annual Research Achievements |
研究2年度は、沖縄県内の学会である沖縄外国文学会の機関誌『Southern Review』No.36 2021年号に研究論文 "Can You Defend Yellowface Roles in Hollywood Films?: The Case of Marlon Brando in The Teahouse of the August Moon" を掲載した。アメリカとアジア(沖縄)の関係性を解明するには意義深い論考となった、と思われる。 同時に、直接経費で購入した多くの研究書で太平洋諸島におけるアメリカ支配及び海外軍事基地の文化的、政治的、社会的影響を分析・検証しながら、Sarah Bird の米軍兵士家族の関係を描いた2作品 The Yokota Officers Club (2001年)と Above the East China Sea (2014年)をインターネットで収集した書評を参考にしながら論文を執筆中である。 海外渡航が困難な状況が続き、作家へのインタビューは、出版社に問い合わせて、作家の電子メールアドレスを取得できれば、電子メールによる質問と返答(回答)の方式でインタビューの実施を打診しているが、未だに出版社からの連絡がないなど進展がほとんどない状況となっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究2年目も前年に引き続きコロナ禍の影響で、非常勤講師としての複数大学の講義の遠隔オンライン授業の新システム導入のための研修が続き、あまり本格的に研究に取り組むことができなかった。しかし、査読付きの論文を掲載することが出来たことも考慮し、前年度の「遅れている」という自己評価から進捗状況を「やや遅れている」とした。論文の執筆が予定より少なかったことがマイナス要因である。 また、Sarah Bird の二つの沖縄小説の2次資料となる学術論文がほとんどないため、アメリカの新聞・雑誌に掲載された書評が、多くの場合、短評であるため、深い分析が少ない印象があり、満足できる成果は今のところないが、ネット上では、比較的長い当作家へのインタビューもアップされしつつある良い傾向も見られ、コロナ禍の制限された状況において、最善の努力を尽くしていきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
研究3年目の今年度は、まず、米国への研修(学会発表、資料収集及び作家へのインタビュー等)を実施できるように努力し、Sarah Bird の2作品に関する執筆中の論考を書き上げ、活字化にこぎつけることを第一目標としたい。 アメリカ渡航制限がかなり緩和されつつあるため、渡米して作家へのインタビューを本格的に行うことを希望している。また、同時並行して、引き続き出版社に問い合わせて、作家への電子メールによる質問と返答(回答)の方式でインタビューを実施を継続していきたい。 A Destiny between Two Worlds: A Novel about Okinawa (Jacques L. Fuqua 2015) 及び Okinawa Moon (Arthur C. Oroz 2013)の2作品の研究に着手し、引き続きインターネットを利用した2次資料(書評・学術論文)の収集を行いながら、同時に、渡米する機会があれば、米国の大学図書館で利用可能なデータベースを駆使して、参考資料を充実させたい、と考えている。
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Causes of Carryover |
研究2年目は、当初アメリカへ研修旅行(2次資料収集、作家へのインタヴュー、学会での研究発表)を計画していたが、コロナ禍のためにアメリカ渡航の制限があり、予算を消化できなかったため、次年度(3年目)への繰り越しとした。繰り越し分は、前年度で断念したアメリカへの研修出張を実行できるように努力する予定。
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Research Products
(1 results)