2020 Fiscal Year Research-status Report
An interdisciplinary and theoretical study on translation, footnote, and creativity
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20K00527
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| Research Institution | University of Kochi |
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Principal Investigator |
高西 成介 高知県立大学, 文化学部, 教授 (50316147)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 善成 金沢大学, 歴史言語文化学系, 教授 (60364139)
田中 裕也 高知県立大学, 文化学部, 講師 (30769138)
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| Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | 注釈 / 翻訳 / 中国文言小説 / ハーマン・メルヴィル / 三島由紀夫 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、調査や集まっての討議が困難なこともあり、「注釈」と「翻訳」をめぐる資料収集と基礎的な研究を個別に実施することとし、２回の研究会ではその成果をそれぞれ持ち寄ることとした。さらに、「注釈」に関する意識が日本文学研究、中国文学研究、英米文学研究でそれぞれ異なることから、それぞれの立場から「注釈」という行為を改めて考え直すこととし、春に対面で行った研究会において議論を行った。この議論は、それぞれが「注釈」を研究することの意義を再確認することに繋がるとともに、次年度以降の共同研究の基盤を固めるものになったように思われる。
個別研究としては、以下のような研究をそれぞれ実施した。まず高西は、明治から昭和初期にかけての中国の古小説に関する翻訳、及び中国小説の英語訳に関する資料の収集を進め、その成果の一部を研究会で報告を行った。また、注釈研究の一環として、大伴旅人「梅花歌序」を、『文選』李善注から改めて読み直す試みを行い、論文としてすでに執筆済みで、現在校正を行っている。山口は、ハーマン・メルヴィル『詐欺師』の翻訳つき論説書の出版準備を開始した。三篇所収予定の論説のうち一篇は、昨年日本アメリカ文学会中部支部例会にて発表した「『詐欺師』の博愛と個人主義」がもとになる。他の二篇の内一篇は執筆済み、もう一篇は翻訳と同時進行で執筆を進めている。本書の計画については、本科研費プロジェクトの研究会にて、随時報告した。田中は三島由紀夫『愛の渇き』（1950年）のヒロイン・悦子「未亡人」表象について注釈を施し、その成果を論文として発表した。また、研究会では、日本近代文学研究における注釈をめぐる諸問題と、三島由紀夫の唐詩受容について、報告を行った。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究の開始とコロナウイルスの感染拡大が同時であったことから、当初の研究計画の大幅な見直しが必要となり、研究計画の練り直しが必要となった。また、こうした状況下で文献調査のための図書館等への出張も行えておらず、資料収集の面でも遅れが出ている。とはいえ、Zoomを活用するなどの方法で２回の研究会が実施できたこと、高西と田中は同一機関に勤務しているため、日常的に研究の交流ができたこと、などの理由から、研究は最小限の遅れに止められている。
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| Strategy for Future Research Activity |
今年度も、昨年度に引き続き個別研究を中心に研究を進めていかざるを得ない。それぞれが、中国文学、米文学、日本文学における注釈と翻訳について、個別の研究を進めていく。また、状況が可能になれば、すぐに図書館等への資料調査を行うための準備を着実に進めていく。個別の研究成果は、今年度もZoom等を最大限に活用し、研究会で報告・検討することを通して問題意識の共有をはかりたい。さらに、今年度は唐代伝奇及び『聊斎志異』をめぐる日本語・英語への翻訳に関する共同研究の準備にも着手する予定である。
こうした研究によって得られた成果は、共同研究会で報告・検討した上で共有し、随時論文または学会発表の形で公表することとする。
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| Causes of Carryover |
コロナウイルス感染拡大の状況下にあって、当初出席を予定していた海外学会及び国内図書館等への調査がすべて行えない状況となった。その結果、当初予定していた旅費の一部を、次年度以降の調査及び研究会等の旅費へと繰り越すこととした。今年度、状況が許すようになれば、昨年度実施できなかった調査も含めて、積極的に実施する予定にしている。
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Research Products
(8 results)
