2020 Fiscal Year Research-status Report
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20K00553
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Research Institution | Reitaku University |
Principal Investigator |
笹原 健 麗澤大学, 外国語学部, 講師 (10438921)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ソルブ語 / 言語接触 / 均質化 / 言語らしさ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究期間1年目である2020年度は,新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて,大幅な計画変更を余儀なくされた。当初予定していたドイツでの現地調査は実行不可能となり,物品購入も最小限にとどめざるを得なかった。そのかわり,これまでに収集した資料を基に,ソルブ語に現れるドイツ語語彙をまとめる作業をおこなった。その特徴を見定め,類型化を試みる工程は2021年度に延期する。仮に特定の品詞のドイツ語語彙が用いられやすいことがわかれば,その品詞が均質化に導くことを示唆していると考えられる。 2021年度以降は形態統語論的分析を継続のうえ,語用論的分析に着手する予定であるが,社会情勢に応じて柔軟に対応していく。ソルブ語で用いられるドイツ語語彙がどのような場合に出現するかをつきとめることを目標にする。そのうえで,同一人物でも同じ概念を指示するのにドイツ語語彙の使用とソルブ語固有の語彙の使用が揺れる。この揺れを記述し,体系化することを目標とする。その結果,会話の主題やジャンル,話し相手との親疎の度合いや属性に特徴が見られれば,社会言語学の知見に新たな視点を提供できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2020年度は新型コロナウイルスの感染拡大により,日本からドイツへ行くことが事実上不可能であった。そのため,本研究課題のための音声資料を収集することがまったくできなかった。これまで収集した資料を基に基礎的な分析を行なうことはできたが,新たな資料を集め,分析しなければ,精緻化は望めない。次年度への最低限の橋渡ししかできていないため,上記区分であると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
研究期間2年目の2021年度以降も社会情勢が不透明であることが予想される。そのため,ドイツでの現地調査が不可能であることを念頭に置きつつ,柔軟に研究計画の見直しと変更をおこなっていく。研究期間全体として,最終的にはソルブ語とドイツ語の対照研究に重点を置く予定であるが,少なくとも「ソルブ語らしさ」を見極める程度には研究を進めていく。
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Causes of Carryover |
当該年度中に,ドイツでの現地調査を行なうことが事実上不可能であったため,旅費ならびに付随する支出を要する機会が発生しなかった。生じた次年度使用額は2021年度以降の現地調査ならびに学会発表で執行する予定である。
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