2023 Fiscal Year Research-status Report
The Acquisition of Syntactic Structure
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20K00587
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Research Institution | Nanzan University |
Principal Investigator |
村杉 恵子 (斎藤恵子) 南山大学, 国際教養学部, 教授 (00239518)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 生成文法理論 / ミニマリストプログラム / ラベリング / 併合 / スクランブリング / パラメター / 文法獲得 / 第一言語獲得 |
Outline of Annual Research Achievements |
人間が生後与えられる言語経験は、質的にも量的にも「貧困」であるのに、言語の統語特性はいつ、いかに、そしてなぜ、生後数年という短期間に獲得されるのか。本プロジェクトは、生成文法理論の仮説の一つであるミニマリスト理論を、幼児が自然に獲得するMimeticsの仕組みや幼児言語の獲得プロセスから発展させようとする試みである。 2023年度の成果は以下の二点である。 第一点目は、コロナ渦で研究発表はZOOMを用いたものが多かったが、2023年度は、メリーランド大学(米国)、コネチカット大学(米国)ならびに中文大学(香港)にて、研究者との対面交流が可能となった。特にメリーランド大学ならびにコネチカット大学においては、このプロジェクトの中核ととして進めてきた研究を口頭発表し、多くのコメントを得ることができた。 第二点目は、上記のアメリカメリーランド大学ならびにコネチカット大学で得た研究成果をもとに、研究論文を執筆することができ、今後も、これをもとに、海外のジャーナルなどに発表する可能性を見出している点である。以上の二点は、これまでの研究生活で培った成果とも言え、長年にわたり、科学研究費で研究を推進させていただいたことに感謝するものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
これまでの研究をまとめたうえで、新たな分析を加え、結果として、海外出張による研究発表や資料収集が可能となり、多くのコメントを得ることができ、研究論文としてまとめる方向性が見いだされた。
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Strategy for Future Research Activity |
基盤研究をさらに精緻化することによって、今後は、先行研究と結びつけながら、その成果を英語で発表したい。
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Causes of Carryover |
数年間、コロナ渦で海外出張による研究交流が叶わなかったため、予定していた予算執行に遅れが生じていたものの、2023年度は、米国2度、香港にて交流を実現することができた。この成果をふまえ、今後は、海外のジャーナルへの出版にも費用が生じる場合に備えて、この可能性の実現のために予算を残したい。
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