2022 Fiscal Year Research-status Report
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20K00605
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
岸本 秀樹 神戸大学, 人文学研究科, 教授 (10234220)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 階層構造 / 変異可能性 / 述語 / 項 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の「自然言語の階層構造の変異可能性に関する研究」は、昨年度から個別課題 に関して本格的な研究を開始した。本年度は、経験的な事実の発掘を中心にして、理論的考察を発展させることを目標に研究を進行させた。本年度の前半は、コロナ禍が完全に収束しない中、移動が制限されて、学会にはオンライン参加を余儀なくされ、意見交換による情報収集が十分にできなかった。しかし、本年度の後半には、移動の自由が徐々にできるようになり、対面の講演会で研究発表をいくつかおこなうことができた。その中には、神戸大学でおこなわれたオックスフォードとの共同コロキアムでの疑問詞疑問文の階層性の発表、イギリスオックスフォード大学での講演会における疑問文に関する研究発表、およびエジンバラ大学でのセミナーにおける二次叙述に関する研究発表が含まれる。論文については、日本語の項省略と助詞の修飾に関する論文(共著)を国際学術雑誌のJournal of East Asian Linguisticsに出版することができた。さらに、肥筑方言のノ格主語に関する考察をした論文(共著)を『言語研究』に出版することができ、標準日本語と肥筑方言のノ格主語に関する比較をした論文が開拓社より出版された論文集に収録された。書籍に関しては、日本語の文法研究の論文を集めた「日本語文法研究II」を中国の外語教学与研究出版社より出版することができた。本年度は、おおむね順調に研究成果の一部の発表をすることができたと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
国内および国外で研究発表ができたこと、及び、研究成果の一部を出版できたことによる。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度に向けて、研究のとりまとめを推進していく。
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Causes of Carryover |
コロナ禍が収束しておらず、移動の制限を受けたため。次年度において、資料収集や対面による研究発表などを積極的に行い、初期の目標の達成を目指す。
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