2023 Fiscal Year Research-status Report
物語創作からみる子どものことば・表現の年齢・経年変化に関する研究
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20K00648
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
椎名 渉子 名古屋市立大学, 大学院人間文化研究科, 准教授 (70765685)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 言語行動 / 談話分析 / 幼児語 / 子どもの語り・談話 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、幼稚園の園内研究における園児の談話分析によって、子どものことばの習得やその変化が、園内での表現活動という相互行為のなかでどのように実現されているのかを明らかにするものである。次の3つの観点を設ける。[1]「物語創作内容:子どもの話す物語創作内容の言語行動、談話論的分析」、[2]「物語創作活動:子どもの話す物語創作を引き出す役割を成す保育者と、創作内容に反応する聴衆としての子どもの発話を相互行為として捉えた、言語行動・談話論的分析」である。2023年度は、調査対象となっている幼稚園での園内研究会における幼稚園教諭(保育者)と園児の談話収録を2回(4クラス)実施した。 第一回目(2023年9月25日)では、10:30~11:00→年少児クラスの表現活動の談話収録、11:00~11:30→年中児クラスの表現活動の談話収録を実施し、16:00~18:00→園内研究会反省会に参加した。また、第二回目(2023年11月13日)では、10:30~10:50→年少児クラスの表現活動の談話収録、11:00~11:40→年長児クラスの表現活動の談話収録を実施し、16:00~18:00→園内研究会反省会に参加した。 今年度の調査においては、年少児(2回)、年中児、年長児の全てのクラスについて調査することができた。そして、これまでに収録した談話記録の整理と検討を行った。[1]「物語創作内容:子どもの話す物語創作内容の言語行動、談話論的分析」については、文字化作業を実施し、論文を執筆中である。また、[2]「物語創作活動:子どもの話す物語創作を引き出す役割を成す保育者と、創作内容に反応する聴衆としての子どもの発話を相互行為として捉えた、言語行動・談話論的分析」については、園内研究会の反省会へ参加し、保育者のことばがけに関する内省の記録をとった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年度では調査を実施し、文字化・検討する作業に終始した。今後の分析のためのデータ整理に留まった。また、昨年度の課題として残った、「話者(物語創作者)の発話データにおける談話の単位認定の方法の検討」をするに留まった。
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Strategy for Future Research Activity |
次の点からの作業・検討を進め、論文化していきたい。昨年度に引き続き、(1)話者(物語創作者)の発話データにおける談話の単位認定の方法の検討と分析対象とする談話テキストの選定。(2)聴者(物語創作者の発表の聴衆)の発話データにおける発言内容の分類の検討と分析。(3)経年変化を捉えるうえでのデータ分析。これらの並行して、談話の収録作業を行っていく。
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Causes of Carryover |
コロナによる影響で調査回数が減り、調査データ収集が終わらなかった。次年度においては、さらに継続的に調査を実施し、談話収録と文字化のための作業費に充てる。
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Research Products
(3 results)
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[Book] 方言地理学の視界2023
Author(s)
小林隆・大西拓一郎・篠崎晃一編
Total Pages
408
Publisher
勉誠出版
ISBN
978-4-585-38003-0