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2023 Fiscal Year Research-status Report

多義動詞における使用上の制約が強い語義の記述に関する研究

Research Project

Project/Area Number 20K00652
Research InstitutionMukogawa Women's University

Principal Investigator

木下 りか  武庫川女子大学, 文学部, 教授 (50314026)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 野田 大志  愛知学院大学, 教養部, 准教授 (10616494)
Project Period (FY) 2020-04-01 – 2025-03-31
Keywords多義動詞
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、多義動詞の中から周辺的な語義(「古い文体」をもつと考えられる語義や共起制約の強い語義)を抽出し、その語義が当該の多義動詞の中にどのように位置づけられるのか、考察を行うことを目的としている。「古い文体」の語義は、多義語の複数の意味の中である種の中心性を担う可能性があり、共起制約の強い語義は、このように言える複数の語義に共通する使用パターンと、各々の語が担う意味とを分けて記述することで、当該語義の多義語の中での位置づけが明確にできる可能性がある。
前者の「古い文体」をもつと考えられる語義に関しては、言語直観に基づいてリスト化した語義に、「古い」「雅語」等々の位相に関する注記を参考に辞書から抽出した数語を加えた。また、このようにして整理された「古い文体」の語義は、いずれも具体的な動きを表すものであることが確認された。よって、これら「古い文体」の語義は、共時的な「意味拡張の起点」という意味で多義の中心を担っている可能性が高く、また、多義語の「直観的プロトタイプ」としての中心を担う語義は他にある可能性がきわめて高い。
後者の「共起制約の強い語義」については、まず昨年度に引き続き、「共起制約」の反映としての「構文」や「連語」の理論的位置づけをめぐる諸説の整理・検討を行った。加えて、当該の語義を有する動詞を含む複合辞に関して、主に「する」と「いう」、それぞれを含む事例を、国立国語研究所(2001)「現代語複合辞用例集」や諸々の先行研究も参照しつつ、抽出した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

研究開始の年と重なったコロナの影響が長引いており、遅れを取り戻せない状況が続いている。ただし、研究は着実に進行している。

Strategy for Future Research Activity

計画的に、共同研究者と研究会を行うことで研究を推進する。「古い文体」の語義については、「古い文体」として抽出された語義の中から数語を選択し、これらの語義が実際に「古い文体」をもつと言えること、かつ「直観的プロトタイプ」ではないことを言語データに基づいて検証する。
「共起制約の強い語義」については、主に「する」と「いう」、それぞれの周辺的語義を構成要素として含む複合辞を主な対象として、複合辞全体の意味と、動詞単独の語義との相互関係に関する分析、記述を進める。この中で、共起制約のありよう(の多様性)を具体的に明らかにしていく。

Causes of Carryover

研究計画の遅れによって次年度使用が生じている。
学会発表や共同研究者との研究会のための旅費、書籍の購入などに使用する計画である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2023

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 「雅語」と注記される動詞の意味特徴―辞書の記述を参照して―2023

    • Author(s)
      木下りか・野田大志
    • Organizer
      日本語教育・日本語研究シンポジウム

URL: 

Published: 2024-12-25  

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