2021 Fiscal Year Research-status Report
度量句が関わる計量の意味的制約:構成性の原理の解明に向けて
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20K00661
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
中西 公子 お茶の水女子大学, グローバルリーダーシップ研究所, 准教授 (30598751)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 形式意味論 / 度量句 / 比較構文 |
Outline of Annual Research Achievements |
2年目に当たる2021年度は、前年度に得られたデータに基づき理論的考察を行うことに重点を置いた。具体的には、「日英語の比較構文が意味的性質によって explicit comparison と implicit comparison に分類できる」という Kennedy (2007) の分析に基づき、日本語の「以上に」比較構文の意味的制約を検討した。とりわけ、「以上に」比較構文では度量句を用いることができない点に着目し、「より」比較構文との相違について考察した。また、この研究に関連して、「より」比較構文で不定代名詞が認可されるメカニズムの解明にも着手した。以上の研究成果は、学会発表2 (うち共著1)、招待公演2 (うち共著1)、論文1 (共著)として発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
日本語の度量句が関わる構文にとどまらず、日英語の様々な比較構文も研究対象に加えることができた。また、その研究成果を国際的な場で発表することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画通り、これまでに得られたデータに基づき、理論的考察を行うことに重点を置く。また、本年度の成果である比較構文の分析を、同等構文 (英語の as ... as, 日本語の「ぐらい」) にも当てはめることができるのか検討する。
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Causes of Carryover |
国際学会の中止やオンライン開催により、旅費が必要なくなったため。本年度は、学会発表のため国内・海外出張を行う予定である。
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Research Products
(5 results)