2023 Fiscal Year Research-status Report
度量句が関わる計量の意味的制約:構成性の原理の解明に向けて
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20K00661
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Research Institution | Meiji Gakuin University |
Principal Investigator |
中西 公子 明治学院大学, 文学部, 教授 (30598751)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 形式意味論 / 度量句 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、5 degrees などの度量句が関わる形容詞計量の意味的制約を考察し、他範疇における制約との関連を明らかにすることを目的としている。度量句は文法範疇を超えた広い分布を示すことが知られているが、5 degrees bent のように形容詞と共起する際、言語間で意味解釈の相違が生じる。この観察を出発点とし、「形容詞計量においてなぜ意味的制限が生じるのか」という問いに取り組む。本年度は、「形容詞が動詞由来であるか否か」という点に着目し、これまでに得たデータを分析し、形容詞だけに適用されていた意味的分類が動詞にも拡張できることを明らかにした。これにより、形容詞と動詞の意味的性質に並行性があることを、度量句による計量現象を通して論じることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
これまでの研究成果を論文としてまとめ、学術雑誌に投稿するべく準備中であるが、ドイツ語のデータ収集が予定より遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度に引き続き理論的研究を重点的に行う。これまでに得られた成果をより広い理論的視野から検討し、研究の総括を行う。さらに、今後の課題についても検討することで、本研究課題の将来的展望を明らかにする。
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Causes of Carryover |
購入を予定していた書籍の出版が遅れたため、若干の未使用額が生じた。書籍購入に使用する予定である。
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