2021 Fiscal Year Research-status Report
Descriptive research on clarifying the systematization of idiom change
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20K00674
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
井上 亜依 東洋大学, 経済学部, 教授 (70441889)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | イディオム / コーパス / 意味論 / 形態論 / 統語論 / 英語定型表現研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究2年目は、初年度に明らかにしたイディオム可変への規則性を、国内・国際学会及び国際的なジャーナルを活用して世界に向けて発信をした。その結果、肯定的なフィードバックを得るだけでなく一定の評価をも得ることができた。また、コロナ禍で海外の大学や研究機関で資料収集を行うことは今年度も叶わなかったが、国内で集中して資料収集ができ、当初の研究計画を大きく逸脱することなく研究を進めることができた。 具体的には、研究2年目は下記のことを行った。前述した学会発表及び論文発表で得られたフィードバックと資料収集をもとに、初年度に明らかにしたイディオム可変への規則性をあらゆる側面から再考した。詳細を述べると、これまで扱ったものとは異なる様々なタイプのイディオムを研究対象とし、そのイディオム変化の実態を膨大な電子化された言語資料を利用して明らかにした。このような研究活動を通して、初年度に述べた暫定的なイディオム可変への規則性の妥当性を検証し、その規則性を確固たるものにした。この研究成果は、次年度の総括となる研究につながるものである。 研究2年目は、上記に述べた英語学の視点からの研究成果を発表するだけでなく、「研究を教育に還元する」という考えのもと、国内外の教育関連の学会での口頭発表や依頼講演を行った。具体的には、日本人英語学習者が英語学習の際に必ず使用するであろう学習者用辞典にどのようにイディオム変化の記述をすれば、現代英語に起きているありのままの姿を忠実に反映できるかどうかという教育学的応用を考えた。そして、イディオムをどのように日本人英語学習者に教えると効果的であるかという提案をも行った。この応用と提案は、次年度の研究成果をどのように英語教育へ繋げれば良いのかという一助となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
数年間続くコロナ禍により、国際・国内学会はオンライン開催が主流となったため、これまで以上に様々な学会で発表することができた。それにより、異なる研究背景を持つ研究者より貴重なフィードバックを得ることができたお陰で、研究の進むべき方向性が明確となった。国際雑誌への投稿も、これまで通り順調に採択され一定の評価を得たため、研究計画通り進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、これまで明らかにしたイディオム可変の規則性を様々なイディオム変化に適応できるかどうかを検証し、その規則性を確固たるものにする。そうすることで、英語定型表現研究に起きている変化を掴み、その変化を世界に発信する。
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Causes of Carryover |
研究当初は国際学会に参加するための旅費を確保していたが、コロナ禍により全ての参加した国際学会のがオンライン開催となり、その旅費を使用しなかったため研究使用額が変更となった。次年度は、国際学会も対面での開催が増えつつあるため、そこで口頭発表を行うだけでなく資料収集も併せて行うことを計画している。また、専門が同じ研究者と対面で活発な意見交換を行うことも計画し、当初の研究計画を滞りなく進めるために科学研究費を使用することを計画している。
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