2023 Fiscal Year Research-status Report
協働学習における対人技能と自律性を高める活動デザインの開発
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20K00698
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
田中 信之 富山大学, 学術研究部教育研究推進系, 准教授 (80288331)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
淺津 嘉之 関西学院大学, 日本語教育センター, 講師 (00599201)
中尾 桂子 大妻女子大学短期大学部, 国文科, 准教授 (20419485)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 協働学習 / 対話 / パーソナリティ / 外向性・内向性 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、2022年度に引き続き、協働学習におけるパーソナリティの影響に注目した。特に内向的学習者に焦点を当てた分析を行った。 (1)外向的でない学習者に対して教師はどのような支援ができるかを検討した。内向的学習者がピア・レスポンス(PR)にどのように参加していたかを明らかにすることで、学習者の外化を促すPRの環境づくりとしての教師役割を考察した。(2)パーソナリティは学習行動および学習成果に影響するのかを検討した。内向的で消極的な学生の学習行動を対象として、SCAT(大谷2019)、タキソノミーテーブル(Anderson & Krathwohl、 2001)、メタ認知構造の分類(三宮2008)により分析を行った。(3)行動(対話)にはパーソナリティと環境・状況が影響するとされることから、ピア・レスポンスの参加枠組みを検討した。ピア・レスポンス(PR)時の読み手同士の相互行為の特徴を明らかにした。 また、日本語教育学会北陸支部活動において、「パーソナリティとはなにか?協働学習にどう活かせるか?」という題目で事例報告および参加者との全体討論を行った。事例報告は本研究の成果を報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年度はSCATによる分析に加えて、対話を録音して分析していく手法も行った。録音資料の分析手法についての検討など時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
ピア・レスポンスの参加枠組みから対話を分析した結果とパーソナリティの関連性を探る。また、日本語教育学会秋季大会の交流ひろばで本研究の成果を報告するとともに、協働学習におけるパーソナリティの影響について参加者と意見交換を行いたい。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルス感染症の影響でオンライン開催の研究会となっため、予定していた旅費が大幅に残っている。昨年度は日本語教育学会支部活動で成果発表を予定していたが、講演講師との対面での打ち合わせがキャンセルとなり、旅費を支出できなかった。支部活動自体はオンライン開催であった。最終年度である2024年度は対面開催の学会等が増えているため、旅費等を支払う予定である。
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