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2022 Fiscal Year Research-status Report

外国人集住地域の公立小中学校連携による二言語教育支援方法の確立

Research Project

Project/Area Number 20K00726
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

櫻井 千穂  大阪大学, 大学院人文学研究科(外国学専攻、日本学専攻), 准教授 (40723250)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 永田 良太  広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (10363003)
渡部 倫子  広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (30379870)
岩坂 泰子  広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (80636449)
菅原 雅枝  愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (80594077)
野口 裕之  名古屋大学, 教育発達科学研究科, 名誉教授 (60114815)
Project Period (FY) 2020-04-01 – 2024-03-31
Keywords文化的・言語的に多様な子ども / CLD児童生徒 / 対話型アセスメントDLA / トランス・ランゲージング
Outline of Annual Research Achievements

本年度も計画に従い、1) CLD(文化的・言語的に多様な)児童生徒の言語能力評価、2)多読プログラム、トランス・ランゲージングを活用したユニバーサルデザインの教科指導を継続して実施した。年度はじめに実施した評価結果をもとに、二言語能力のステージを確認し、それに応じた教育実践を行った。
教育実践では、中学校では昨年度に引き続き英語科の実践と、教科横断授業(社会科と英語科)に力を入れた。英語科では昨年度、日本語母語生徒とCLD生徒が同時に学ぶ在籍学級でトランスランゲージングを活用した授業実践を分担者(岩坂)が行ったが、本年度はその実践を踏まえて当校の英語科教員が生徒が持つ言語資源を生かしたタスク型の授業を実施した。年度末の集大成プロジェクトとして実施した1年生の社会と英語の教科横断授業「Think globally, act locally」ではグループに分かれて、SDGsに向けて現在の問題を調べ、自分達にできることをポスターにまとめ、英語と日本語とポルトガル語の3言語で発表をおこなった。ポスター発表会には保護者や地域住民、市内の他の学校の教職員、また同じ地域のブラジル人学校の生徒も訪れ、活発な意見交換も行われた。生徒の持つ言語資源を認めて活かす学習活動を行うことによって、生徒が主体的に学びに向かえるということを実証した実践となった。これまで、ブラジルルーツ生が多く在籍する当校は周囲から問題の多い学校として認識されてきた側面もあったが、生徒が生き生きと発表する姿を見た人々からは、多様性を活かした最先端の授業であると高い評価を受けた。
小学校でも分担者(菅原)がアドバイザーとして関わり、引き続き、多読及びユニバーサルデザインを活用した授業実践をおこなった。また、教員同士のOJTにも力を入れ、力のある教員の授業実践を学校全体に広げていく取り組みを行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

トランスランゲージングを活用したユニバーサルデザインの授業が小中学校ともに浸透しつつあり、児童生徒の学びに使う力をエンパワーすることで全体的な学力の向上が見られつつある。また、教員たちが児童生徒が持つ全ての言語レパートリーを活かす授業の必要性を実感し、学校全体の意識改革にもつながっている。

Strategy for Future Research Activity

これまでの実践の成果をトランスランゲージングの実践をまとめた書籍として出版することを計画している。本年度はそのその執筆・編集を教育現場の実践者とともに進めていく。

Causes of Carryover

新型コロナ感染症の広がり移行、出張をできるだけ抑えオンラインミーティング等で対応可能な研究計画に変更したため、出張費が大幅に削減されたことにより前年度からの繰越額と次年度使用額が生じた。次年度は、移動制限もなくなっているため、最終年度として実践フィールド校での実践研究のまとめを行うとともに、予定している研究成果の出版費の一部に予算を活用する予定である。

  • Research Products

    (8 results)

All 2022

All Presentation (5 results) (of which Invited: 4 results) Book (3 results)

  • [Presentation] 日本の英語教育におけるトランスランゲージング・クラスルームの実践2022

    • Author(s)
      岩坂泰子・佐野愛子
    • Organizer
      母語・継承語・バイリンガル教育(MHB)学会2022年度研究大会
  • [Presentation] 複数言語環境の子どものことばとこころを育てる活動2022

    • Author(s)
      櫻井千穂
    • Organizer
      国際交流基金マドリード日本文化センター第9回日本語教育オンライン講演会
    • Invited
  • [Presentation] CLD児の全人的発達を支える「ことば」の教育-問題は子どもにあるのか-2022

    • Author(s)
      櫻井千穂
    • Organizer
      第28回プリンストン日本語教育フォーラム
    • Invited
  • [Presentation] 「ことばのたつじん」子どもたちのつまずきを探るアセスメント2022

    • Author(s)
      渡部倫子
    • Organizer
      金沢大学講演会
    • Invited
  • [Presentation] 多文化共生のための日本語教育とは2022

    • Author(s)
      渡部倫子
    • Organizer
      広島市日本語教育事業報告会
    • Invited
  • [Book] 「第4章3 臨時休業下におけるオンライン学習支援ー教員養成の視点から」(pp.50-57)齋藤ひろみ編『外国人の子どもへの学習支援』2022

    • Author(s)
      櫻井千穂
    • Total Pages
      112
    • Publisher
      金子書房
    • ISBN
      4760895590
  • [Book] 「CLD児の言語能力評価、再考ー全人的発達を目指して」(pp.405-418)鎌田修, 由井紀久子, 池田隆介編『日本語プロフィシェンシー研究の広がり』2022

    • Author(s)
      櫻井千穂
    • Total Pages
      480
    • Publisher
      ひつじ書房
    • ISBN
      4823411374
  • [Book] 「第3章 子どもの日本語力を評価する」(pp.43-59)西川朋美編『外国につながる子どもの日本語教育』2022

    • Author(s)
      櫻井千穂
    • Total Pages
      199
    • Publisher
      くろしお出版
    • ISBN
      4874249205

URL: 

Published: 2023-12-25  

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