2023 Fiscal Year Annual Research Report
ナレーション音声による日本語教材の開発 -効果の実証的研究と教材開発ー
Project/Area Number |
20K00733
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Research Institution | Senshu University |
Principal Investigator |
王 伸子 専修大学, 国際コミュニケーション学部, 教授 (10233016)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 日本語教育 / 音声 / 教材 / ナレーション / 第二言語習得理論 / 学習者 / ワークショップ / 教材開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の研究は順調に進み、よい結果を出して最終年度を終えた。とくに、最終年度の課題であった、研究の目標であったナレーションを素材とした教材を配布するためのホームページの作成を完了した。ナレーションを活用した教材を作成し、それを日本語教育の現場で教材として使用し、その効果を実証することが研究の目的である。理論的には、第二言語習得理論の基礎的ループを用いて学習することができる仕組みになっている。すなわち、繰り返し「聴く」というインプットによって、学習者の気付きが形成され、それをインプットと同じようなレベルでアウトプットすることを目指すというプロセスを組み込んだ活動を、楽しくおしゃれなナレーションによって練習する教材を提供することを目指している。それを実現するためには、まず教材を作成し、それを多くの日本語教育の現場で使ってもらうために、教材を配布するチャネルが必要である。ナレーションの音声も配布するので、教科書の出版はあまり効果的ではないと考え、ホームページを公開することで、教材をダウンロードできるよう、ホームページの作成に着手した。このサイトのコンテンツは、①ナレーションを活用した教材の発想と説明、②ナレーションを活用した教材となる録音素材、および原稿の提供、③自分の録音(ボイスサンプル)を作成するための方法と、背景音楽(BGM)の提供、である。研究代表者が作成したホームページのドラフトをもとに、ウェブデザイン専門会社に作成を依頼し、外部のサーバー会社と契約し、公開できる状態になった。 このホームページは、今後も作成できた教材を継続的にアップし、教材としての充実したものとなるよう設計した。日本語教師が副教材などとして活用することができるだけでなく、学習者の自律的な音声学習のためにも使いやすいものとなるよう、教材を積み重ねていく予定である。
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