2021 Fiscal Year Research-status Report
異文化コミュニケーションに強いグローバル人材育成フレームワークの構築
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20K00748
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Research Institution | Akita International University |
Principal Investigator |
荒木 直子 国際教養大学, 国際教養学部, 教授 (50454939)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | English language / inner conflicts / process drama / education |
Outline of Annual Research Achievements |
令和2年度に続きCOVID-19の影響により当初計画していた英語学習者(大学生)向けの対面授業と英語教育に携わる教員向け対面ワークショップ開催が困難であった。 よって当初の計画を大まかに変更したまま研究対象を英語学習者(大学生)絞り、研究目的に記載されている履修科目Drama for communication (科目名Drama for langauge learningから変更)をオンラインで実施した。この授業は本研究に欠かせない部分であるが、この授業の中で研究目的である日本人英語学習者が抱える「内的葛藤( internal conflicts in learning)」の調査を行い、三つの柱のうち「現状調査」に着手するとともに演劇法を用いた異文化コミュニケーション強化のフレームワーク構築(第二の柱 「実行」)も開始した。本年度は大学内研究倫理審査申請・許可取得後データ収集に着手し、オンラインアンケートとオンライン個別インタビューを実施。研究の一環としてオーストラリアDeakin Universityから演劇教育専門のDr. Jo Raphaelを講師として招き履修学生対象にワークショップを開催。Dr. Raphaelのワークショップは学習者にとってそれまでに培った「未知の状況に対応できる想像力、観察力、表現力」を英語で実践する必要不可欠な機会であった。また、オックスフォード大学 Centre of Conflicts and Conflicts Resolution所長 Lord Alderdiceを招聘しオンライン講義を実施。この講義にて、参加学生は葛藤に折り合いをつけるにはどのような方法があるか、またその第一歩はopen dialogue (対話を始める)ことだと学んだ。そこから研究の主な目的である内的葛藤( internal conflicts in learning)に個人個人がどのように折り合いをつけるかの模索を始め、インタビューで詳しく調査を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
理由 研究実践の概要に記載したように、コロナ禍(COVID-19)の中で当初計画していたような対面授業、コミュニケーション、教員向けワークショップなどが引き続き実施できなかった。コロナ禍での制限がある中での変更点は次のとおりである。 1.)オックスフォード大学Center for Conflicts and conflict resolutionにて研究目的とした訪問断念。代わりに同研究センター主催オンライン国際学会シンポジウム参加 。同センター長Lord Alderdiceによるオンライン講義実施。 2.)教員向けワークショップ開催、教員向けアンケート調査を断念。本学学生対象に調査を絞る。 3.) 演劇教育専門のDr. Jo Raphael来日断念。代わりにオンラインにてワークショプ実施。 4.)日本人の英語学習者(大学生)に引き続きオンラインアンケート実施。20名ほどに個別インタビューを行う。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年同様日本人学習者(大学生)に焦点を当て『異文化コミュニケーションに強いグローバル人材育成フレームワークの構築」に向けての調査と実行を行う。主な方策として、下記をオンラインまたは対面で遂行する。 1.)演劇教育専門家Dr.Jo Raphael(Deakin University, Australia)招聘 2.)「純ジャパ」について執筆した和田結希研究者を招待公開講座。和田氏は日本人英語学習者が抱える「内的葛藤( internal conflicts in learning)」を経験し葛藤に折り合いをつけ自信をつけた当事者である。 3.)引き続き違うグループの日本人学習者(大学生)アンケート・インタビュー調査。 コロナ禍の状況に対応しつつもまだ感染者が減少しきれていない状況から当初の研究計画に記載していた教員対象ワークショップ開催・調査は断念する。今回大学生対象の調査が終了した後、今後改めて教員対象の研究を新たに申請する予定である。これらの予定もコロナの状況によって変更を余儀なくされる可能性があるが、柔軟に対応して遂行を行う予定である。
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Causes of Carryover |
コロナの影響により申請当初計画していた海外での国際学会発表やオックスフォードまた、オーストラリアから講演者招聘が全てオンラインになり、対面で行われなかった。このことから計画していた研究費の使用用途変更と減額が生じた。
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