2021 Fiscal Year Research-status Report
言語教育におけるインクルージョンを実現するための当事者駆動型言語学習環境設計
Project/Area Number |
20K00777
|
Research Institution | Kanda University of International Studies |
Principal Investigator |
植村 麻紀子 神田外語大学, 外国語学部, 准教授 (70512383)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 直樹 関西大学, 外国語学部, 教授 (30230402)
古屋 憲章 山梨学院大学, グローバル・ラーニング・センター, 特任講師 (30749049)
中川 正臣 城西国際大学, 国際人文学部, 准教授 (30796280)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | インクルージョン / 言語学習環境設計 / 当事者駆動 / インクルーシブ教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
2年目となる本年度も、コロナ禍のため、当事者インタビューや各種会合は全てオンライン(Zoom)で行った。月1回ペースで肢体不自由、発達障害、学習障害を持つ当事者との定例ミーティングを行い、ナラティブを収集するとともに、今年度は主に以下の3つの研究活動を行なった。 1、視覚に障害がある日本語学習者への教育経験のある先生がたとの研究交流会(2021年8月25日)。視覚障害に伴う副次的な障害、認知の違いや学習ストラテジーについてなど、具体的な学習者の姿や教学時の工夫、試験における合理的配慮等を詳細に教えていただくことができた。 2、言語文化教育研究学会(ALCE)第8回年次大会(2022年3月5日)の「フォーラム」に参加。「インクルーシブな言語学習環境をめざして言語学習者とともに行う研究のあり方を考えるー言語学習者のナラティブをどのように分析し、どのように活かすかー」と題して、これまでの研究報告、参加者との討議を行なった。 3、「当事者駆動型の言語学習環境設計とは何かー言語教育におけるインクルージョンの実現のためにー」と題する論文を執筆。2022年3月31日発行の『神田外語大学紀要』第34号に投稿し、既に機関レポジトリで公開されている。 以上の活動や当日の資料は「言語教育におけるインクルージョンを考える」と題したサイトで公開している。(http://incl4lang.html.xdomain.jp/resource.html)
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍のため、障害を持つ当事者と直接会えず、実際の教育現場などを見学できない状況が続いているため。また、当事者とのミーティングを重ねる中で、研究の方法、方向性を再検討し、当初予定していた成果物の形を見直す必要が出てきたため。
|
Strategy for Future Research Activity |
申請時に考えていた最終成果物の形を変更し、ナラティブ分析と本研究において重要なキーワード等をまとめたケース教材の作成を目指すこととした。 3年目となる2022年度は、オンラインでの当事者ミーティングを重ねながら、これまでの語りの整理・分析・考察をまとめ、講演会や教育現場の視察なども予定している。4年目(最終年度)には「ケース・スタディ」を教材化して、学習者(困りごとの当事者を含む)・教員等、広く社会に還元していくことを考えている。
|
Causes of Carryover |
本年度もコロナ禍の影響で国内外の学会がオンライン開催になり、またFace -to-faceでの当事者インタビューも実施できず、旅費の使用がなかったため。 次年度以降、Face -to-faceでの当事者インタビューや国内外での学会発表のための旅費、及び講演会の運営費、講師謝金などに使用する予定である。
|
Research Products
(9 results)