2022 Fiscal Year Research-status Report
SLA of English Phrasal Verbs by Learners whose L1 is without Adverbial Particles
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20K00791
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
奉 鉉京 立命館大学, 国際関係学部, 教授 (50434593)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 第二言語習得 / 英語副詞辞 / 英語句動詞 / Parameterization / Lemmatic Properties / 擬似機能範疇 / Adverbial Particles / Clictics and Particles |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は日本語・韓国語・中国語・独逸語を母語とする話者による英語句動詞類の第二言語習得実験研究を行い、習得難易度と中間言語などを特定し、母語の影響及び学習可能性・教育効果などを検証することである。そのために、動詞(verb)と副詞辞(adverbial particle)でなる英語句動詞の意味的・統語的特性の考察を行い、その分類と分布図を完成させる。
本年度(第3年度、令和4年)は、英語、日本語、韓国語、中国語の対照研究を中心に、副詞辞の言語間の違いを中心に詳細比較・対照分析を行なった。特に、英語の動詞+副詞辞との比較・対照分析を行った。英語前置詞と副詞辞の理論研究の目的は、意味・統語的特性(Lemmatic Properties): ±Directional, ±Physical, ±Dimension, ±Aspectualを含む包括的且つ本格的な理論研究を行っている。これらの素性をパラメーターの観点から、quasi functional category-AdvP-Parameterization仮説を様々な言語現象に照らし検証している。いわば、言語間の違いの基準となる要素として言語習得において非常に重要な役割を果たしていることを検証している。副詞辞を選択する言語(英語・デンマーク語)、統語的に動詞+副詞辞はAgree Relation によって統率され、その構成(construction)が認可されるという言語プロセスを提案・検証している。しかし、日本語、韓国語、中国語は副詞辞を選択せず、Lemmatic Propertiesが具現化する範疇が異なる。例えば、Aspectualityは動詞+動詞の構造で2番目の動詞がその役割を果たすが、空間的要素・時間的要素・方向性などは別の範疇に具現化されることを提案し、検証している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本来研究計画では、実験研究(日本、韓国、中国)を予定しているが、コロナ禍の中、予定している対面での実験研究を行うことができていない。予備実験は何回か行なったが、実際の実験をSimultaneous Hybrid (リアルタイムオンラインー対面)型に変更している。従来のPen&Paperでは得られない効果を得るために、本来構想していた「MobileDevice」を利用し、Interactive Experimental Taskを導入するための実験研究のディザインにより時間が掛かっている。本実験で、被験者の全てに近いほとんどが持っているとされるMobile Deviceで一番汎用的なスマートフォンを研究用として購入することができないことから、スマートフォンのAppでは可能だが、モバイルディバイスとして購入可能なiPadなどでのcompatibility検証や実験デザイン変更に時間を掛けている。
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Strategy for Future Research Activity |
実験研究をSimultaneous Hybrid (リアルタイムオンラインと対面)型に変更して、Mobile Deviceを利用した Interactive Experimental Tasksを含む新たな実験研究のデェザインしている。Quantitative実験研究からQualitative実験研究に変更する、そのための予備実験を行い、分析し、その成果を活かし、本格的実験研究の実施を準備する。2023年度には韓国とドイツで予備実験を対面で行う。つまり、2023年度はドイツ語の理論研究と韓国とドイツでの予備実験を中心に行う。その結果を持って、本実験の実施予定を組み直す。
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Causes of Carryover |
本来なら2021年度から2022年度にかけて実施する予定の実験研究がコロナ禍、日本、韓国、中国における予備実験や本格的な本実験を行うことができなかった。被験者への礼金、実験に必要なモバイルディバイス、データ保管用のディバイス購入、研究補助者への謝金、本研究者の実験のための旅費が繰り越された。2023年度は韓国とドイツにおける予備実験と本実験研究に伴う経費・予備実験、本実験、研究補助者への謝金、被験者への礼金などが必要となる。さらに、モバイルディヴァイスを利用する実験研究の成果を2023年7月にフランスのリヨンで開かれる国際応用言語学会(AILA2023)で、韓国語話者、英語学習者、モバイルディヴァイス利用などによる学習効果などに関連する研究発表と学会参加を予定している。
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