2023 Fiscal Year Annual Research Report
Authorial voices in scientific papers: Toward developing writing-across-the-disciplines (WAD)
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20K00803
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
保田 幸子 神戸大学, 大学教育推進機構, 教授 (60386703)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 英語科学論文 / アカデミックライティング / 主観性と主体性 / 書き手のヴォイス (Voice) / メタディスコースマーカー / 多分野科学論文コーパス / 科学英語教材 / 論文支援体制 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は次の2つの問いを探究するために実施された。1つ目は,「科学英語論文において,書き手のVoiceはどのように表現され,その表現方法は時代とともに変化するのか」,2つ目は「科学英語論文の文体やトーンについて,論文執筆の必要に迫られた研究者はどのようなビリーフを持ち,どのように研究成果を文章化しているか」である。1つ目の問い(研究実施期間1年目と2年目に実施)については,1960年と2020年に刊行された医学,生物学,社会学,言語学の論文を収録した多分野論文コーパスを作成した上で,Hyland (2005)が提唱したメタディスコースマーカーを元に,科学英語論文の書き手がどのように研究成果を読み手に説得的に伝えようとしているかを機能別に分類した。2つ目の問い(最終年度に実施)については,専門分野およびリサーチの経験年数の異なる自然科学系の研究者 (N=6名)を対象に,科学論文の形式に関するビリーフを探るための半構造化インタビューを実施した。データ分析の結果,次のことが明らかになった。(1) 科学論文における書き手のVoice表現 (hedges, boosters, self-mentions, attitude markers等)は,自然科学系と人文社会科学系ともに,書き手が読み手を導き,引きつけるために不可欠な言語資源である。(2)科学論文におけるVoice表現は,1960年と2020年刊行の論文では,その使用頻度に大きな差が見られる。例えば,self-mentionsやhedges, attitude markersは分野の違いに関係なく使用頻度が上昇傾向であるのに対し,boostersはいずれの分野においても使用頻度が減少する。(3) 経験の浅い若手のリサーチャーと,経験を積んだベテランのリサーチャーでは,科学論文の書き方に対するビリーフが大きく異なる。,
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