2021 Fiscal Year Research-status Report
Acquisition of English prosody at interfaces and development of visual information-based learning methods
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20K00806
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
藤森 敦之 静岡県立大学, その他部局等, 准教授 (80626565)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井本 智明 静岡県立大学, 経営情報学部, 助教 (20749296)
Wilson Ian 会津大学, コンピュータ理工学部, 教授 (50444930)
山根 典子 広島大学, 人間社会科学研究科(総), 准教授 (70319391)
吉村 紀子 静岡県立大学, その他部局等, 客員教授 (90129891)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | プロソディ / 学習法 / 運動感覚 / ポーズ |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、研究当初から掲げていた習得研究の知見に基づくプロソディの効果的な学習法の開発を目指すべく「統語および談話が音韻部門とどのように接点を持つのか」という問題に焦点を絞り、L2習得のメカニズムを解明するため、プロソディ習得にかかる調査をすすめた。昨年度に引き続きコロナ禍ではあったが、海外共同研究者の協力のもと、実験の統制群として英語母語話者からデータを収集した。これは計画していた「統語と直接接点を持つプロソディ(句境界のポーズ、文末のポーズ)に関する運動感覚を活用した学習法」に焦点をあてたものである。英語学習者のデータとあわせて、調査成果を論文にまとめた。 調査参加者は運動感覚を利用し、両腕を振り下ろす動作を句境界並びに文末ポーズに合わせて音読練習を行なった。指導前後のパフォーマンスを比較した結果、指導前には不適切な句境界ポーズが頻繁に見られていたが、数週間の指導後には英語母語話者や習熟度の高い英語学習者と同様に高い精度で句境界ポーズを産出するとともに、ポーズ長そのものにもメリハリをつけることができていた。このことは、運動感覚を利用したプロソディ学習者が効果的であったことを示唆しているのかもしれない。 運動感覚を利用した指導の他、言語音声の音響的・調音的側面を「視覚化」する音声分析ソフトウェアPraatで示されるイントネーション波形を活用したプロソディの学習法についても実験を行い、被験者のデータを収集した。これらの実験から得られた成果は論文にまとめ、今年度に開催される国際学会で発表する予定となっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度に引き続き、コロナ禍により調査の実施およびデータ収集が当初計画よりも少ないため。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度は、データ収集の遅れを取り戻しこれまでに得られた知見とあわせ情報の分析を行い、その結果に基づきプロソディの習得および効果的な指導法の研究成果をまとめる作業をすすめる。また、この分野における海外の第一人者を招聘し、公開ワークショップを開催することで3年間の研究成果を国内外に発信していきたい。
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Causes of Carryover |
コロナウイルスの感染拡大に伴い、実施予定であった実験や参加予定であった学会が中止となったため。
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Research Products
(3 results)