2020 Fiscal Year Research-status Report
中学校教員の専門を生かした小学校英語指導法のシラバス開発-CLILを活用して―
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20K00818
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Research Institution | Tokyo Future University |
Principal Investigator |
執行 智子 東京未来大学, こども心理学部, 准教授 (10789697)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
カレイラ松崎 順子 東京経済大学, 全学共通教育センター, 教授 (40454186)
執行 洋子 津田塾大学, 数学・計算機科学研究所, 研究員 (90789009)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 通信教育 / 教員研修 / 現中学校教員 / 小学校英語 / 単位軽減措置 / 数学 / CLIL |
Outline of Annual Research Achievements |
1年目である2020年度は、研究計画にあるとおり研究準備期間として、先行研究および海外小学校教科書を入手、分析を開始している。隣接校種の教員免許状取得のための単位軽減措置において、中学校教員で小学校教員免許状を取得し、小学校に配属された現職教員の実態調査をするために、東京23区中18区の教育委員会に電話にて調査した。その結果、17区の教育委員会では、当該措置で小学校教員免許状を取得し奉職している教員の有無や人数については明らかにならなかった。それらの教員対象の英語研修を行なっていなかった。小学校免許取得の軽減措置パッケージ通信教育の受講生の実態調査をするために、東京未来大学通信教育学部小学校免許取得コース在籍者のうち現中学校教員52名に対してアンケートを行った。アンケートに回答した学生のうち、数学教員が一番多く30%、体育16%、社会14%、理科12%、音楽10%、国語8%、技術4%、家庭・情報は各2%であった。アンケートから、小学校外国語・外国語活動の見学をしたことがあるものは42%、ないものは52%、小学校外国語・外国語活動教員研修を受講したことがあるものは4%、ないものは96%であった。さらに、自分の専門教科と関連させる学習(CLIL)について、名前だけ知っているものは4%、内容を知っているものは2%、実践しているものは2%、知らないものは92%であった。自分の専門教科と外国語教育を関連させた以下については、そう思うが37%、そう思わない16%、よくわからない47%であった。以上のことより、数学教員向けのCLILプログラムを開発することが肝要であると思われる。新型ウイルスコロナ感染予防のために、研究開始前に予定していた「CLIL型授業と教員養成プログラム事例視察の依頼と調整」「CLIL型授業と教員養成プログラム視察/分析教員研修の実施状況調査」は実施に至っていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
文献・教材研究、および電話やインターネット上で実施可能なアンケートは予定通り実施でき、研究のための情報を得ることができている一方、新型ウイルスコロナ感染予防のため、国や県を跨ぐ移動を伴うCLIL型授業と教員養成プログラム視察などは実施することができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度においても新型ウイルスコロナ感染予防のために移動を含む調査などは実施できる見込みがつかないが、国内において更なる先行研究および海外の教科書分析を進め、隣接校種の教員免許状を取得する中学校教員の専門を生かした小学校英語指導法のCLILを活用したシラバス開発を進めていく。また、シラバス開発にあたり、CLILを研究する中学校英語教員に協力依頼を予定通り実施していく。
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Causes of Carryover |
すでに行ってきた隣接校種の教員免許状取得のための単位軽減措置において、中学校教員で小学校教員免許状を取得し、小学校に配属された現職教員の実態調査を東京の周辺に拡大していく。新型ウイルスコロナ感染予防のために2020年度に計画し実施不可能であった移動を伴う調査「CLIL型授業と教員養成プログラム視察/分析教員研修の実施状況調査」を手段を考慮しながら開始する。また、昨年度同様に資料と先行研究の収集と分析を進め、中学校教員の専門を生かした小学校英語指導法のシラバスの開発を進めていく。成果を学会発表や学会誌へ掲載していく。
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