2020 Fiscal Year Research-status Report
J-E Bilingual identity of individuals in Japan
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20K00821
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
田浦 アマンダ 摂南大学, 外国語学部, 准教授 (60388642)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田浦 秀幸 立命館大学, 言語教育情報研究科, 教授 (40313738)
ヒーリ サンドラ 京都工芸繊維大学, 基盤科学系, 准教授 (10460669)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | アイデンティティー / 日英バイリンガル / 帰国高校生 / ナラティブ |
Outline of Annual Research Achievements |
英語圏(合衆国・英国)及び英語圏ではないが、在外時にインターナショナルスクールに在学し教育言語が英語であった帰国高校生13名に対してインタビューを実施した。1人あたり概ね60分から90分を要して、生育環境・学校言語・離日年齢・在外期間・帰国時年齢・帰国後の期間・現在の通学学校等に関する背景に加えてアイデンティティーに関する質問を行った。インタビューは本研究代表者及び共同研究者である英語母語話者により行われ、本人の同意を得て録音した(海外子女教育振興財団の協力を得て募集を行い、東京愛宕教室・名古屋教室・大阪教室から参加協力者を募ることができた。その際、保護者及び本人から同意書を書面で得た)。当初の計画では、面接者が協力者の居住地に出向き、インタビューを実施することになっていたが、コロナ禍でzoomを用いたオンラインでの聞き取りに変更せざるをえなかった。ただ、本人及び保護者からは、追質問があれば、応じることができる旨の返事も得ている。 収集したデータに関しては、膨大な量であったが、書き起こしを終える事が出来た。英語母語話者による書き起こしデータであるが、誤りの有無を再確認後、分析に移る予定である。 インタビュー形式面を除けば、このような状況でも全く計画に支障が出ずに進める事ができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
アイデンティティー研究は、研究対象者からのインタビューデータの質が研究の肝となる。コロナ禍の為対面インタビューが実施できなかったが、zoomによるオンライン・インタビューで十分代替データとして高い質を担保できた。この点で若干当初の計画に変更が必要であったが、その他は全て順調に進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
1年目に収集したデータの書き起こしデータに誤りがないかどうかの確認を先ず行う。次に、収集データを質的にはSCAT法を用いて、研究グループの1名が当たり、同じデータを対象にPCソフトを用いた量的分析にもう1名が当たる。2021年度は13名分のデータの半数を質的・量的に分析することを目標においている。その過程で必要があれば、研究協力者に追質問をzoomで行う予定である。その後2022年度には残りを完成させ、2023年度に途中経過を学会発表し、フィードバックを得ながら、まとめる作業に取りかかる予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ禍の為に、東京・名古屋・大阪在住の被験者とのインタビューはlive zoomで代替したので、交通費が不要となった。ただ、予定数を大幅に下回る事となったので、謝金残額も翌年繰り越しとした。また、初年度は国内外の学会に参加して、知見を高めると共に人的ネットワークを築いて、本研究の方向性やデータ分析に知見を得る予定であったが、学会参加が一切できなかったので、旅費も全て次年度繰越となった。 コロナ禍状況は急激に改善しないので、被験者リクルートとデータ収集、及びオンライン学会参加等全ての面で、リモート研究実施へと新年度は模索する。
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Research Products
(2 results)