2022 Fiscal Year Research-status Report
多言語社会に対応したやさしい日本語を用いた医療通訳養成教材の研究と開発
Project/Area Number |
20K00866
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
大野 直子 順天堂大学, 国際教養学部, 准教授 (90730367)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱井 妙子 静岡県立大学, 看護学部, 講師 (50295565)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 医療通訳 / コミュニケーション / 外国人医療 / ヘルスコミュニケーション / 医療コミュニケーション / やさしい日本語 |
Outline of Annual Research Achievements |
外国人診療における言葉の問題はグローバル社会の喫緊の課題であり,医療通訳の重要性は高まっている。しかし,話者人口の多い言語以外の言語は医療通訳者,通訳訓練の場共に不足している。本研究の目的は,医療通訳者養成において肝要となる基本的知識を網羅したe-ラーニング学習教材を,やさしい日本語で開発することであった。特に以下の3点を目的とした。1) 国内の既存のやさしい日本語を用いた学習システムを調査する。2) 医療通訳能力開発に必要な学習内容を調査分析し,e-ラーニング学習で可能な部分を明らかにする。3) 医療通訳の人材を育成するために,やさしい日本語を用いたe-ラーニング学習システムを開発する。本研究は多言語の医療通訳者の質保証に寄与し,社会的にも有意義である。 第3段階では,開発した教材が多言語の医療通訳志望者に使用可能となるように,Moodleを活用してやさしい日本語を用いた医療通訳教材の内容を検討・作成した。加えて,申請者の以前の研究(科研費スタート支援:2014-2015)で作成した医療用語学習教材のうち,利用可能な部分を抽出し,やさしい日本語による教材の作成を行った。また、医療通訳教育において,試作した教材を用いたテスト運用を実施した。テスト運用後に改善した教材は,通訳者及び通訳志望者が自律的学習に使用出来るようにウェブ上で公開する予定である。第3段階の着目ポイントは、過去の科学研究費助成研究で開発した日英医療通訳教材の,どの部分が使用可能か?開発したやさしい日本語を用いたe-ラーニング学習システムは,多言語の学習者にとって使用しやすいか?という点であった。 医療通訳の人材を育成するために,本研究により開発されたやさしい日本語を用いたe-ラーニング学習システムが利用可能となることは,医療通訳者の質保証に寄与し社会的にも有意義である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は,今後日本が多言語・多文化社会になっていく上で必要不可欠な存在となる医療通訳者養成において肝要となる基本的知識を網羅したe-ラーニング学習教材を,やさしい日本語で開発することを目的とする。これまでの教材が英語など日本における主要な外国語や,その時々に対応可能な英語以外の言語に限定されていたのに対して,やさしい日本語を活用し,多言語に対応可能で,医療通訳学習者,教育者が各自のニーズに応じて利用可能な教材である点が新規であり独自性がある。さらに,このプログラムが教育資源となり、全国の自治体等に普及したうえで地域ごとのニーズに応じたプログラムとして発展させ,医療通訳教育の汎用的なシェアシステムを提供できるようになることにつながる点に創造性がある。また,外国人対応は全国の地方自治体に共通の課題となっているため,グローバル社会実現のためにも外国人医療の環境整備の支援には意義がある。 第3段階では,開発した教材が多言語の医療通訳志望者に使用可能となるように,Moodleを活用してやさしい日本語を用いた医療通訳教材の内容を検討・作成した。加えて,申請者の以前の研究(科研費スタート支援:2014-2015)で作成した医療用語学習教材のうち,利用可能な部分を抽出し,やさしい日本語による教材の作成を行った。また、医療通訳教育において,試作した教材を用いたテスト運用を実施した。テスト運用後に改善した教材は,通訳者及び通訳志望者が自律的学習に使用出来るようにウェブ上で公開する予定である。第3段階の着目ポイントは、過去の科学研究費助成研究で開発した日英医療通訳教材の,どの部分が使用可能か?開発したやさしい日本語を用いたe-ラーニング学習システムは,多言語の学習者にとって使用しやすいか?という点であった。 当初の計画のとおり実施出来ているため、おおむね順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
第3段階では,開発した教材が多言語の医療通訳志望者に使用可能となるように,Moodleを活用してやさしい日本語を用いた医療通訳教材の内容を検討・作成した。加えて,申請者の以前の研究(科研費スタート支援:2014-2015)で作成した医療用語学習教材のうち,利用可能な部分を抽出し,やさしい日本語による教材の作成を行った。また、医療通訳教育において,試作した教材を用いたテスト運用を実施した。テスト運用後に改善した教材は,通訳者及び通訳志望者が自律的学習に使用出来るようにウェブ上で公開する予定である。第3段階の着目ポイントは、過去の科学研究費助成研究で開発した日英医療通訳教材の,どの部分が使用可能か?開発したやさしい日本語を用いたe-ラーニング学習システムは,多言語の学習者にとって使用しやすいか?という点であった。 在留外国人を対象としたフォーカスグループインタビューの結果、希少言語の通訳者が学びたいと考えている内容と、頻回に使用するメディアの形態が明らかになった。フォーカスグループインタビューの結果を踏まえて、動画を増やしたりやさしい日本語で説明を加えたりして、学びやすさ重視の教材を開発することが出来た。今後の研究の推進方策としては、希少言語の医療通訳者がアクセスしやすいように、スマホなどのモバイル端末でもアクセス可能でインターネットがつながる環境であればストレスなく利用できるように、プラットフォームをMoodleからWebサイトへと変更し、コンテンツの配置を再検討する予定である。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は、テスト運用のMoodleサイト構築を年度内に実施することを優先したためである。テスト運用後のWebサイト作成のための費用を留保するため、次年度使用額を残した。
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Research Products
(2 results)