2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
20K00878
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
石川 圭一 関西学院大学, 法学部, 教授 (40259445)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | incidental learning / intentional learning / implicit knowledge / generalization / grammaticality judgment / oral production / awareness measurement / delayed effects |
Outline of Annual Research Achievements |
第二言語の文法と語彙は、本来どのように獲得されていくのか、どのように学べば効果があるのか、獲得した知識の性質はどのようであろうか。本研究では、音声提示された第二言語の文中の派生形態規則を、偶発的に学んだ(incidental learning)学習者、意図的に学んだ(intentional learning) 学習者、学習を経ない統制群の3群が、学習直後と1週間後に、文法性判断テスト(正答率と反応時間を測定)と口頭産出テストを受け、新しい派生規則の学習と般化の程度を調べる。また、直後と遅延時の文法性判断テストでは、文法項目への意識の程度の測定を行い、学習で得られた知識が、どの程度無意識的(または意識的)であるかも調べる。本研究は、第二言語文法の学習効果は、どのような学習をした際に(偶発的 or 意図的)、どの能力に(文法性判断 or 産出)、いつ(直後 or 1週間後)、どのような知識として(無意識的 or 意識的)現れるのかを明らかにしようとするものである。 2021年度の実施内容は以下のとおりである。 (1) パイロットスタディの実施: ソフトの動作確認、手続きの明確性、データと録音の確認等を行った。 (2) 本実験の開始:13人に対し、1回につき30~40分の言語学実験を、一人当たり2回(1回目と、翌週の同じ曜日に2回目)行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2021年度は、前期はコロナ感染予防のため、パイロットスタディのみ実施した。後期は、13人に対し、本実験を行った。参加者の募集は、コロナ禍の影響と、2回参加(1回目と、翌週の同じ曜日に2回目)してもらう必要があるため、参加の希望者・可能者が限られていて、募集に苦労している。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は、本実験を継続する。本実験では、中級日本人英語学習者を2群(それぞれ20名程度)募集する。実験は、まず学習段階において、ある規則が隠された新語を含む英語の文を大量に聞く群(Incidental learning group)、ターゲット語について注意を促し意図的な学習を可能にする群(Intentional learning group)、に分け、その後テスト段階で文法性判断課題を受け、正答率と反応時間を測定し、さらにフレーム文を口頭で完成させる口頭課題を課し、生成能力面での学習も調べる。 実験から得たデータは、統計処理を施し、結果を、学習のタイプ(偶発性・明示性について)、学習効果(直後と遅延)、知識の種類(潜在的か明示的か)、課題の種類(理解と産出)の交互作用等の観点から比較・考察する予定である。最終的には、第二言語の認知プロセスと学習方法に、基礎的な検討データを提供することが可能となると考えている。
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Causes of Carryover |
理由:2021年度は、コロナ感染予防のため、前期にパイロットスタディのみ実施し、後期に本実験を13人のみに実施した。実験参加者には、同じ曜日に2週続けて対面で参加してもらう必要があるため、参加可能な学生が限られており、また、コロナ禍での実施のため、参加希望者は多くはなく、予定より少ない人数で行った。そのため、人件費・謝金に次年度使用が生じた。
計画:2022年度は、2群(それぞれ20人)に対し本実験を継続し、結果を集計・分析する。
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Research Products
(1 results)