2022 Fiscal Year Research-status Report
Promoting EAP writing teachers' professional development
Project/Area Number |
20K00889
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
藤岡 真由美 大阪公立大学, 国際基幹教育機構, 教授 (40351572)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 学術目的の英語 / ライティング指導 / ライテイング教師 / 自己開発 / 成長支援 / 教師アイデンティティ認識 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、日本で学術目的の英語(English for Academic Purposes)(以下EAP)ライティングを教えている大学教員について、何を教えどのような課題に直面し、どのような支援を必要としているかを明らかにすることである。EAP教員の内面への深い探求を目的として令和3年度から開始したインタビュー調査を令和4年度も継続し、合計5名のインタビューを終えた。さらに、令和4年度はデータ分析を進め、国際誌への投稿を目指して英語論文の執筆を開始した。 EAP教員への深い探求の一環として、アイデンティティ認識が重要なテーマであることがわかった。また、令和4年度はアイデンティティ認識に関わる分析結果の一部を研究会で発表した。 さらに、海外での多数の論文を通じて世界での最新EAP教育研究の知識をアップデートした。それらの研究を通じて、EAPの未開拓の部分として学部と大学院の接続を目指した有機的・体系的な英語ライティング指導であることがわかった。そのため、自分の担当している学部と大学院授業での英語ライティング指導の接続案を考え、その成果を学会で発表することができた。 これまでの研究を通じて、EAP教員に関する日本での研究は世界にまだほとんど発信されておらす、また上記のとおり、学部と大学院の接続はEAPライティングの未開拓の部分である。よって、本研究での成果を積極的に発表することは、国内外のEAP研究の発展に大きく貢献する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画に含めていたアンケート調査の実施ができていないため、やや遅れている。その遅れの主たる理由は、5名のインタビュー結果の分析から、EAP 教員の定義の難しさが判明したためである。研究者側がEAP 教員に限定してアンケート調査を実施することにより、EAP を実践しているのにもかかわらず自らをEAP 教員と認識していない教員たちからのデータが収集できない可能性がある。よって、アンケート調査の必要性については再検討を要し、また、実施の場合も対象者の慎重なる検討が必要である。 インタビュー調査に関わるデータ分析・論文執筆のほうは順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
現在進行中であるインタビュー調査の分析、論文執筆を終え、国際誌への投稿をする。また、インタビューの結果・考察からアンケート調査の必要性について判断する。 さらに、研究実績の概要で述べた通り、本研究において新に得られた知見として、学部と大学院授業における英語ライティング指導の有機的・体系的連携がある。この側面については本研究当初の計画には含めていなかったが、研究の主たる目的であるEAPライティング教員の成長支援にも関わるため、学会・研究会で積極的に発信をしていく。
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Causes of Carryover |
当初の計画に含めていたインタビュー調査の際の交通費(国内)がなくなり、オンライン上でのインタビュー実施をしたことが理由の一つである。さらに、国際学会の参加もできなかったのも理由である。今後の計画としては、コロナ感染の減少により対面での国内・国際学会も増えていることから学会の参加を計画する。さらに、インタビュー調査のデータの英訳についての支出を継続し、国際誌への投稿のための論文の英文校正にも支出をする予定である。
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