2022 Fiscal Year Annual Research Report
英文法学習支援のためのダイナミックアセスメント・システムの開発と効果の検証
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20K00892
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
松本 修 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, その他(招聘研究員) (70757286)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅利 庸子 早稲田大学, 商学学術院, 専任講師 (70631331)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ダイナミック・アセスメント / 英文法学習 / e-learning |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、ダイナミック・アセスメントシステム開発の基礎研究として、Zoomを利用したオンライン方式によるダイナミック・アセスメントを実施した。また、文献調査を行い、最新のダイナミック・アセスメントの研究動向を調査した。さらに、本研究で用いるダイナミック・アセスメントのアルゴリズムを理論的、実用的な観点からアップデートした。 まず、高校生40名に事前テストを行い、そのうち同様のスコアであった10名をダイナミック・アセスメントの対象者とした。ダイナミック・アセスメントは改修したアルゴリズムで数値化した。1つの問題につき、実験者の訂正フィードバックがなく解答に至れば4点である。訂正フィードバックは暗示的なものから、より明示的なものへと移行する。解答に至らなければ0点である。したがって各問題の点数の幅は0~4点となる。結果として、事前テストで同様なパフォーマンスを見せた被験者間に、ダイナミック・アセスメント方式で得点化した場合には大きな差異が確認することができた。さらに、1か月後に事後テストを行った結果、ダイナミック・アセスメント方式で得点が上位だった被験者が、下位の被験者と比較した場合、概して得点に伸長が見られた。これはダイナミック・アセスメントの理論を裏付けるものである。 諸事情により、本研究は本年度をもって廃止することとなった。本研究の最終目的であるダイナミック・アセスメントを方法論・理論的アプローチとしたオンライン型のe-learning教材を開発するには至らず、残念ながら本来の研究目的が果たせなかった。今後、研究を再開できる条件が整えば、本研究で得られえた成果をもとに、あらためてダイナミック・アセスメントの教材開発と効果の検証を試みたい。
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