2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
20K00939
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
関 周一 宮崎大学, 教育学部, 教授 (30725940)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 千佳子 宮崎大学, 教育学部, 教授 (10184483)
大野 匠 宮崎大学, 教育学部, 教授 (90590977)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 麟祥院 / 大般若波羅蜜多経 / 唐本 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)西都市麟祥院蔵「妻萬宮旧蔵大般若波羅蜜多経」調査 麟祥院および西都市教育委員会の全面的な協力のもと、原本調査と写真撮影を行った。4日間の調査を4回、都合16日にわたって実施した。原本調査と写真撮影は、奥書のみではなく、各巻の全体を対象とし、裏面の文字も確認した。写真撮影は全体の3分の2強、原本調査は2割程度が完了した。 原本調査を終えたものについては、奥書によれば、おおむね嘉暦4年・元徳元年(1329)、長門房禎意によって書写されている。大施主・大檀那として「藤原俊宗」が記されている。経文の本文には、異筆で、校訂注が多数付されている。巻37は観応3年(1352)、巻45は観応2年に校訂した旨が記されている。 巻59において、筆写時に禎意が記入したものの中に、「唐本」の文字が2ヶ所ある。「唐本」とは、筆写の対象となった宋版を指すものと考えられる。
(2)仏像調査については、コロナ禍のため、予定していた調査が実施できなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍のため、仏像調査を実施できなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)引き続き宮崎県内の寺院の仏像・絵画調査を実施する。 (2)引き続き麟祥院蔵の大般若波羅蜜多経調査を行う。 (3)(1)(2)の成果を、研究会において検討する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により、仏像調査ができなかったためである。次年度の同調査の旅費に充てる予定である。
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