2022 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
20K00961
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Research Institution | Shukutoku University |
Principal Investigator |
遠藤 ゆり子 淑徳大学, 人文学部, 教授 (70612787)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 東北 / 戦国時代 / 大名 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、対面での研究会および打ち合わせを行うとともに、以下に記す南東北地方と伊達氏関係の文書調査を進めることができた。 1.福島県三春町の史料収集調査。田村家の菩提寺である慧日山福聚寺、三春町歴史民俗資料館の協力のもと、「福聚寺文書」のうち戦国時代~近世初期の文書の閲覧・撮影を行った。2.長野県長野市立博物館の史料収集調査。同館所蔵の「花井家文書」のうち、近世初期の伊達氏関係文書を閲覧・撮影する調査を行った。3.福島県いわき市松山寺の史料調査。勿来関文学歴史館の「猪狩家文書」の展示を見学するとともに、同館の協力により、市内の松山寺文書の閲覧・見学をすることができた。調査では、戦国時代の岩城氏に関する既知の史料のほか、戦国時代から近代にかけての未整理史料が確認された。そのため、いわき市文化財保護審議会委員とともに現況を確認し、一部の史料については撮影をし、文書番号を付ける作業を行い、簡単な文書整理を行った。4.福島県立博物館での史料調査。同館で所蔵する「小森沢家文書」などの閲覧・撮影を行った。5.「伊達家文書」の調査。宮城県立東北歴史博物館、仙台市立博物館の協力により、戦国時代~近世初期の史料を中心に、文書の閲覧・撮影を行った。撮影した文書の写真データは仙台市立博物館と共有し、今後、同館がデジタルアーカイブ化を進めていく際、活用していくことも検討中である。 調査後は、収集した史料を整理して分析を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度については、新型コロナウィルスによる制限が緩和されてきたことや、各方面の方々のご協力を得ることができたため、年度のはじめに想定していたよりもハイペースで史料収集調査を進めることができた。ただ、史料の収集調査は、申請時の計画では3年目までにほぼ終えている予定であったが、ようやく調査を始められたという状況である。また収集した史料の整理も、研究補助のアルバイト等を依頼するなどして、学内で継続的に行うことが難しかった。そのため、研究代表者が単独で行える範囲にとどまっており、研究はやや遅れている。文献等の収集も、多くの大学図書館で利用者を学内者のみに制限していたこともあり、予定通りに進めることができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度も、当初予定していた史料収集調査を進めていきたい。新型コロナウィルスによる制限が緩和されてきたこともあり、大学図書館も利用しやすくなってきた。そのため文献収集もこれまで以上に力を入れて行っていきたい。本年度の後半からは、これまで収集した史料・文献等を分析し、研究をまとめる作業を進めていきたいと考えている。
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Causes of Carryover |
本研究の1・2年目にコロナ禍で調査を実施できず、大半が本年度に繰り越されていた。本年度は調査を精力的に行ったが、3年分の調査費用まではかからなかった。また、1・2年目に調査を進めることができなかったため、資料整理等を行うこともできず、その分の人件費が支出されなかった。次年度使用額が生じた理由としては、新型コロナウィルスの影響によるところが大きい。次年度も調査を続けると共に、後半には資料整理を順次進めて研究の遅れを取り戻したい。
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Research Products
(12 results)