2020 Fiscal Year Research-status Report
Administrative Reform in the Three Northeast Provinces during the Late Qing Reform
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20K01009
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Research Institution | Osaka University of Economics |
Principal Investigator |
閻 立 大阪経済大学, 経済学部, 教授 (30434781)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 清末新政 / 徐世昌 / 北洋 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、当初予定された中国での資料調査は実施できなかった。中国第一歴史档案館、遼寧档案館、吉林档案館など限定された施設にしか所蔵されていない東北地域の新政に関する資料を収集することは本研究では不可欠であるため、一次資料を入手できないことは初年度の本研究にとってかなりの影響を与えた。 そこで、デジタル資料や購入した関連図書に基づいて、本研究の中心人物の一人である徐世昌について研究を進めた。翰林院出身の彼は袁世凱および袁世凱が率いた新軍との関係、また清政府の中の満人貴族との関係について研究した。その研究成果の一部は「五四運動前後の日中関係」(『経済史研究』、第24号、2020年1月)の中で示されている。 2020年10月に予定された復旦大学で研究報告(徐世昌与清末東三省的新政)は渡航困難のため、参加できなかった。メールで各研究者と意見交換をした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルスの流行に伴い、当初予定された中国の研究機関に赴き資料調査を行うことは不可能となった。特に中国第一歴史档案館、遼寧档案館、吉林档案館など限定された施設にしか所蔵されていない東北地域の新政に関する資料を収集することは本研究では不可欠であるため、一次資料を入手できないことは初年度の本研究にとってかなりの影響を与えた。こういった状況が遅れの理由である。 しかし、海外出張のかわりにその時間を利用して、デジタル資料や購入した二次資料などを精読する作業ができた。本研究に関する先行研究をより網羅的に行った。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度5月段階では、3回目の緊急事態宣言が東京、大阪などの地域に出されるなかで、研究遂行については大きな困難に直面していると言わざるを得ない。 夏休み中には、状況が収束に向かうことを前提として、中国に出張し資料調査を実施する。しかし、海外出張が困難な場合は、日本国内に所蔵されている資料を徹底的に調査する。またデジタル資料や二次資料などを十分利用し、可能な限り研究を進める。 そして、積極的にWEB上の研究会に参加し、研究発表を行う。
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Causes of Carryover |
2020年度調査ができなかったため、予定の旅費などを使わなかった。2021年度中に海外出張が可能となった場合、旅費(280,000円)を使う予定である。そして、関連する図書の購入などで物品費(210,000円)を使用する予定である。また、資料の整理として人件費(10,000円)を使用する予定である。そのほかにコピー費や資料の郵送費などの費用として100,000円を使用する予定である。
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