2020 Fiscal Year Research-status Report
放射性物質による国際的汚染防御を目的とした朝鮮半島の未知の活断層の検出とその評価
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20K01137
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
中村 洋介 福島大学, 人間発達文化学類, 准教授 (80386515)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀬戸 真之 福島大学, うつくしまふくしま未来支援センター, 客員准教授 (10386518)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 韓国 / 未知の活断層 / 変動地形 / 地形編年 / 地質断層 / 直下型地震 / 原子力発電所 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者の近年の調査によって、韓国南東部に位置する梁山断層系の地質断層の一部(東莱断層)も第四紀後期の地形面を変位させており、活断層である可能性が高いことが示唆された。活断層研究者が少ない韓国では、これらの地質断層が活断層であるかの検証が十分になされていないことから、現時点でまだ発見されていない活断層が存在する可能性が非常に高い。本来の予定であれば2020年度から韓国南東部を中心に未知の活断層の検出に関する現地調査を行う予定であったが、コロナ禍で韓国への渡航自体が不可能であり、従来の予定よりも既存研究(韓国の活断層調査、韓国の地質断層調査、韓国の地形編年に関する調査、日本の未知の活断層の調査)のレビュー、衛星画像を用いた地形判読、研究分担者やオンラインでの情報交換や今後の研究計画の確認などに時間を割いた。衛星画像を用いた地形判読では、いくつかの変動地形の可能性がある地点を発見したが、現地調査が不可能であるため現地での確認は韓国への渡航可能後になる。2021年4月の時点においてもコロナの終息は全く見通せず、逆に今後さらに感染が拡大する可能性すら否定できない。仮に今後ワクチン接種が十分に進んだとしても、2021年度の研究渡航が許可される保証はなく、2023年度への研究期間の延長も視野に入れつつ、2021年ども引き続き日本でできること(衛星画像を用いた地形判読など)を実施していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究は国外における現地調査(活断層調査)が主たる内容である。従って、コロナ禍において現地調査が不可能であることは、本研究の実施計画においてこれ以上ない影響を与えている。一方で、衛星画像を用いた地形判読などは当初の予定よりも時間を割いて行えているため、判読結果の現地での確認を心待ちにしている。
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Strategy for Future Research Activity |
「研究実績の概要」や「現在までの進捗状況」にも記載した通り、本研究は国外における現地調査(活断層調査)が主たる内容であることから、今後の現地調査の実施可能時期はコロナの終息に大きく左右される。従って、今後のコロナの状況に注視しつつも、いつ現地調査が可能になってもすぐに調査に行けるように、準備を万全にしておきたい。
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Causes of Carryover |
コロナ禍で現地調査ができず、旅費以外の経費(レンタカー代、地形図、地質図代など)も現地で使用する予定であったため。コロナが収まって現地調査が可能になったら使用予定である。
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