2021 Fiscal Year Research-status Report
Children's activity space creation with keeping the school districts safety in Japan
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20K01155
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
大西 宏治 富山大学, 学術研究部人文科学系, 教授 (10324443)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 登校 / 下校 / 徒歩通学 / 位置情報 |
Outline of Annual Research Achievements |
児童の登下校空間の安全性と登下校を通じた地域認識や社会認識の向上を検討するために、児童にGPSセンサーを携帯し登下校してもらい、そのデータを集計的に議論することで登下校空間の質を検討する研究を行った。情報収集には富山市の持つスマートシティ事業によるLPWAネットワークを活用した。 登下校の空間的な様態を富山市内の13校について調査協力を得て、GPSセンサーを活用した情報収集を行った。市街化の進む小学校区、児童密度の低い農村地区の小学校区、人口密度が低くかつ通学区が広い小学校区の間で、比較を試みた。 登校に関しては多くの小学校では集団登校を実施していることから、学校の玄関の空く時刻をめがけて通学路を登校することから、登校、下校の間に大きな差異を見いだすことができなかった。それに対して、下校は多様な活動があり、一定程度の密度があると、徒歩による下校で登校と異なる経路を選択したり、オープンスペースや公園などに立ち寄り、極めて短い時間ではあるが、友人どうしの時間を過ごすことが行われていることがわかる。また、学童保育や習い事などで学校の友人と多くの時間を過ごせないであろう児童の放課後の移動の軌跡も把握された。 下校時の自由な経路を使った活動が生じる児童密度の閾値、安全に配慮しなければならない一人の下校空間が広がる児童密度の閾値などを今後は検討する必要がある。また、コロナ禍のため、児童に対して個別のインタビュー調査を実施することができなかった。次年度は児童に対するインタビューを実施、データの解釈に深みを加えたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和3年度も13校に協力を得てデータを収集することができた。ただ、児童に対する直接のインタビュー調査ができず、得られたデータの分析・解釈が十分にはできなかった部分も出た。その部分が不十分であるが、概ね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍のため、児童に対して個別のインタビュー調査を実施することができなかった。次年度は児童に対するインタビューを実施、データの解釈に深みを加えたい。また下校時の自由な経路を使った活動が生じる児童密度の閾値、安全に配慮しなければならない一人の下校空間が広がる児童密度の閾値などを今後は検討したい。
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Research Products
(9 results)