2021 Fiscal Year Research-status Report
ケニアの聾/聴者の相互行為態に関するヴィジュアル・メソッドを用いた民族誌的研究
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20K01189
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
吉田 優貴 (古川優貴) 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 研究員 (60737063)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 身体観 / 「人種」 / 「民族」 / 自他認識 |
Outline of Annual Research Achievements |
コロナ禍により、ケニアでのフィールドワークの実施が引き続き困難であった。そのため、本研究で明らかにしようとしている、聾者と聴者の身体運用のあり方の背景にあると考えられる人々の身体観および、身体観と自他認識(「人種」・「部族」)との関連/無関連について、聞き取り調査と文献資料、および過去の調査データに基づき明らかにした。なお、自他認識について、これまでの自身の調査研究により、イギリス植民地統治下で、キリスト教教会などの支援の下設立されるようになった聾学校をはじめとした、いわゆる「特別教育」(Special Education)の場はあるものの、日常生活のなかで「障害者」を「障害者」として弁別し、特別な対応をするということはあまり見られないことから、今回の検討対象である「自他認識」のなかに「障害者」は含めなかった。 中間報告として、本年度は日本哲学会の公開ワークショップ「人種差別とアフリカの反差別の哲学」で口頭発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
今年度はコロナ禍により、現地フィールドワークが困難となり、当初計画していた調査が全くできていない状況である。それに代わって、オンラインでのインタビューをおこなってきたものの、十分に成果をあげることは難しい状況にあった。
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Strategy for Future Research Activity |
研究プロジェクトの延長も視野に入れる。今年度は、聴者の聾学校教員のみならず、聾者へのオンラインインタビューも実施し、次年度(延長後)の実地調査の準備を進めたい。
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Causes of Carryover |
ケニアでの実地調査(渡航およびケニア国内での移動)が困難だったため、旅費の支出がなかった。
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Research Products
(1 results)