2022 Fiscal Year Research-status Report
在ロシア博物館所蔵のアイヌ・コレクションの形成過程に関する研究
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20K01210
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
鈴木 建治 北海道大学, 文学研究院, 共同研究員 (00580929)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | アイヌ・コレクション / 博物館 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度は、コロナ禍が世界的に収束にむかい人の移動制限が少なくなってはきたが、ロシアではウクライナ問題が浮上し、新型コロナウィルスとは別の理由で渡航が不可能になってしまった。よって令和3年度に引き続き、ロシアの博物館等の資料調査は実施できなかった。本年度は、ロシア調査の代替として、日本国内の博物館等の施設に焦点を当て、アイヌ・コレクションの形成過程を進めることにした。 (1)石巻市博物館所蔵のアイヌ・コレクション(北海道外所蔵の民具資料)の調査 石巻市博物館には、在野のコレクターである毛利総七郎が戦前に収集した、700点以上にも及ぶアイヌ資料の一大コレクションが収蔵されている。本年度は、儀礼刀や宝刀を中心に調査を行った。また毛利コレクションの中には、アイヌ研究者でも知られている杉山寿栄男が毛利宛に書いた書簡類も存在することが判明した。今まで毛利コレクションのバックデータはほぼ存在しないと考えられていたが、この書簡により収集した経緯等が明らかになることが期待できる。今後、当該博物館の研究者と共に分析を進めていく予定である。 (2)室蘭市民俗資料館のアイヌ・コレクション(北海道内所蔵の民具資料)の調査 室蘭市内で収集した可能性が高いコレクションの調査を行った。今回の調査により所蔵資料の全体像を把握することができた。特に、台帳の基本テータや館所蔵の関連する新聞記事、郷土史の会誌等を調べ、アイヌ資料のバックデータの収集を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルスの影響だけでなく、ロシアにおけるウクライナ問題も生じたため、ロシアの博物館等における資料調査を実施することができなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策については、ロシアのウクライナ問題により、ロシアでの資料調査の実施が見通せない現在、代替案として日本国内にあるアイヌ・コレクションの調査と、既に調査済みのロシア側のアイヌ・コレクション関連データの分析を実施する。
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Causes of Carryover |
昨年度と同様、本年度も予定していたロシア調査が実施できなかった点が大きい。また、コロナ禍という状況下で国内調査も思うように実施できなかった点も挙げられる。次年度の使用計画は、国内調査に完全にシフトして調査研究を行う予定である。
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Research Products
(2 results)