2021 Fiscal Year Research-status Report
Anthropological Study on Fat as Sexual Minority and Linguistic Practice.
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20K01225
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
碇 陽子 明治大学, 政治経済学部, 専任講師 (10791866)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ファット / クィア / インターセクショナリティ / フェミニズム |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度も昨年度と同じく、新型コロナ感染症の拡大により、予定していたサンフランシスコGLBT Historical Societyでの資料収集、及び、現地調査ができなかった。その代わりに、今年度も引き続き、オンラインでの定期的な研究会・読書会への参加を通じて、文化人類学・哲学分野におけるジェンダー/セクシュアリティに関連の議論を深めた。 ①広告や通俗的な「進化論」における肥満理解、例えば「人類進化の行進図」や倹約遺伝子説に現れる太った人の表象や言説、について整理した。その結果、適者とは適したものなのだという自然淘汰の原理を、適者を強者や優者と読み違えることで、結果的に肥満差別の言説につながっていることが明らかになった。 ②ゲイル・サラモンのトランスジェンダーと現象学の議論を中心に、本質主義と構築主義の議論の架橋について理解に努めた。これらの議論が、「ファット」に援用できるは今後の課題として考察の必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナ感染症の拡大により、予定していた出張ができず、資料収集や現地調査が全くできていない。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の新型コロナ感染症の状況により、現地の感染状況と治安を見ながら、渡航計画を練り直す。2022年度は、渡米が可能であれば、GLBT Historical Societyにて資料収集の調査を行い、国内で先行研究のレビューを進める。
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Causes of Carryover |
新型コロナ感染拡大に伴い、2021年度に予定していた研究出張を全てキャンセルしたため。
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