2022 Fiscal Year Research-status Report
German-Japanese alliance in jurisprudence: The German Basis of "Japanese Jurisprudence"
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20K01258
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Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
今野 元 愛知県立大学, 外国語学部, 教授 (60444949)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 大串兎代夫 / 小野清一郎 / 矢部貞治 / 日本法理研究会 / カール・シュミット / オットー・ケルロイター / 東京帝国大学 / 法学部 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度は、本研究の中心課題である大串兎代夫及び矢部貞治について、研究成果をまとめ、ドイツ語で講演することを最大の課題とした。ドイツ語講演 Der Gastaufenthalt Otto Koellreutters in Tokio (1938/39). Eine Facette der Rezeption der nationalsozialistischen Staatslehre in Japan は、9月13日にミュンヒェンのInstitut fuer Zeitgeschichteで行われた。この講演は、ドイツの研究者との貴重な意見交換の場となった。また3カ月にわたってミュンヒェンに滞在することができたので、十分な時間をもってミュンヒェン大学文書館で研究ができ、その膨大な文書をこれまでになく綿密に見ることができた。そしてその間に、ベルリンにも出向いて、カール・シュミット協会第一議長のゲルト・ギースラ―博士と対談する機会を得、その内容を文書化することができた。またその許可で、デュースブルクのカール・シュミット関係文書を見て、大串のシュミット宛書簡を見つけることができた。更に、ミュンヒェンでの講演の内容を、令和5年度に刊行予定の日本語の単著書『上杉愼吉:国家は最高の道徳なり』に、内容的に活用した。この著作にはまた、小野清一郎に関する新しい研究成果をも組み込むことができた。このように、令和4年度は成果をまとめ、発表する作業を大いに進めることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
科研費を活用して、ミュンヒェンに3か月滞在し、ベルリン、デュースブルクにも出向いて、かなり史料収集で成果があった。また、研究成果の発表も着々と進んでいる。来年度でこの研究企画を終結し、早めに次の研究に移ることを目指す。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度は成果発表を進めていく。まず9月に『上杉愼吉:国家は最高の道徳なり』(ミネルヴァ書房)を予定通り刊行する。次に昨年度のドイツ語講演 Der Gastaufenthalt Otto Koellreutters in Tokio (1938/39). Eine Facette der Rezeption der nationalsozialistischen Staatslehre in Japan を、ドイツ語の査読学術雑誌に投稿する(1,4月に既に試みており、結果待ちの状態)。
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Causes of Carryover |
令和4年度末に購入したWifi費など物品費が安く済んだので、若干の金額を翌年に繰り越すことができた。
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