2022 Fiscal Year Research-status Report
インターネット時代の「通信の秘密」と海賊版サイトブロッキングの憲法適合性
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20K01297
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
大日方 信春 熊本大学, 大学院人文社会科学研究部(法), 教授 (40325139)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 表現の自由 / 著作権 / 著作者の権利 / サイトブロッキング / 通信の秘密 / プライバシー |
Outline of Annual Research Achievements |
研究遂行3年目にあたる本年度(2022年度)は、海賊版サイトブロッキングの憲法適合性についてとくに通信の秘密・プライヴァシーとの関係から検討した。また、いくつかの媒体を利用して、研究成果の報告も同時に実施している。 研究の成果報告として、大日方信春「サイト・ブロッキング法制化におけるプライヴァシー権と通信の秘密」法律時報94巻10号(2022年9月)および同「反論行為に対する著作者の権利の行使が権利濫用に当たるとされた事例(最二決令4・7・6)」新・判例解説Watch憲法No.208(2022年9月30日)を公表した。 また、第12回MPAセミナーにおいて「憲法学者の懸念への返答」というコメントともにパネルディスカッションに参加し(2022年10月26日)、「海賊版サイト・ブロッキングと表現の自由・通信の秘密について」をJILIS情報法・憲法研究会(2023年3月7日)にて研究報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究課題(海賊版サイトブロッキングの憲法適合性)については、研究を進めることができ、一定の成果の公表も実施できた。また、同研究課題を含む付随的な研究課題(知的財産権と憲法、表現の自由と知的財産権)についても原稿執筆・入稿段階までいたっている。 したがって、進捗状況としては「(2) おおむね順調に進展している。」に該当すると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍ですこし進捗が遅れていた単著『表現の自由と知的財産権』(信山社から出版予定)を完成させる。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症のまん延をうけ国内出張旅費が執行できなかった。 補助事業期間を延長した令和5年度に執行する予定である。
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