2021 Fiscal Year Research-status Report
Study on defining the limit of protection range of famous signs
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20K01418
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
大友 信秀 金沢大学, 法学系, 教授 (90377375)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 著名商標 |
Outline of Annual Research Achievements |
著名商標の一種である地域団体商標に関する研究成果を期間中に論文として公表した。地域団体商標が著名商標を対象としているにもかかわらず、同制度の趣旨を理解しない弁護士や弁理士が関与している実務を明らかにすることで、著名商標の実務上の保護に対する制度の理解が進んでいないことが判明した。また、著名商標を形成する条件の一つである事業継続年数の長い、いわゆる老舗企業に関する研究成果を期間中に論文として2本公表し、これにより、商標が著名になるまでのプロセスを分析した。そこでは、事業創出者に加え、事業継承者等の複数の者が関わる可能性とそのために生じる創業時イメージの大きな変化の可能性があることが明らかになった。また、市場での長期的使用により著名となった「マツモトキヨシ」に関する新しい商標の登録事件に関する研究も論文として公表した。同研究では、同じ著名商標であっても、それを文字として認識するか、音で認識するかで需要者の受け止め方に差が生じる可能性があることが問題として提起され得ることが明らかになった。 これらにより、著名商標の保護範囲の限界例を探る研究に必要な事例を順調に収集・分析した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
パンデミックの影響で、予定していた海外の現地調査ができなかったため。海外の現地情報の分析に関する部分が予定通りに進んでいないため。
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Strategy for Future Research Activity |
海外調査に関しては、パンデミックの影響が小さくなり次第、予定に基づき遂行する。海外調査が困難な場合は、国内について、首都圏、地方、特徴的市場を持つ地域(沖縄、北海道等)を代替地として調査する。
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Causes of Carryover |
当初予定していた海外調査が、新型コロナウイルスによるパンデミックのため、遂行困難となったため、これらの業務遂行に予定していた支出が生じなかったため。今後は、社会状況の改善に合わせて、順次、予定した調査を遂行する予定であり、これらの使用する計画である。
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Research Products
(4 results)