2022 Fiscal Year Research-status Report
独立調査委員会制度の比較研究 カナダ・旧英領諸国との比較分析と日本への制度的示唆
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20K01488
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Research Institution | Aichi University |
Principal Investigator |
岡田 健太郎 愛知大学, 法学部, 准教授 (50641255)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 独立調査委員会 / 王立委員会 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、カナダなど旧英領諸国で幅広く用いられる独立調査委員会(王立委員会 Royal Commission, Commissions of Inquiry, Public Inquiry)制度について、その法的枠組みと政治的・社会的・歴史的役割を比較の視座から分析し、制度的特徴や構造を明らかにすることを目的としている。この数年来コロナ禍の影響は甚大であり、現地調査やインタビュー、海外学会参加と報告ができない状況が続いているが、昨年度に引き続き、文献の収集や調査、資料の精査を中心に研究を進めた。なお、23年度以降は現地調査なども可能となると考えている。 本研究ではこれまで特に、王立委員会の「王立」という部分に注目し、この制度が君主制に由来するものであることから、その点についての歴史的な分析を進めていたが、2022年度は独立調査委員会制度そのものの運用や機能等についての考察を行い、研究を公表することができた。その際、独立調査員会を実際に運営するコミッショナーら首脳陣や事務局、そして独立調査委員会設置に向けて動いた連邦政府側の思惑や企図についても分析を行うことができた。現地での一次資料の調査ができないままの研究となったため、資料は二次文献に頼らざるを得ず、その点不十分なところもあることを認識したうえで研究をすすめた。 23年度は、連邦レベルの独立調査委員会のみならず、州レベルでの独立調査委員会制度の運用についても考察を深めることとしたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍もあり、現地調査と一次資料の調査ができないままで研究をすすめているものの、ネット上での公開情報が予想以上に充実しており、それらを用いて研究を進めることができた。他方、当事者らのメモ等はやはり公文書館等に行かねば閲覧することはできず、今後は現地調査でそれらの一次資料を調査する必要があろう。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでは、現地への渡航ができなかったものの、今後は現地調査が可能になると思われる。コロナ感染の状況にもよるものの、できるだけ現地調査の機会を得るようにしたうえで研究をすすめていきたい。
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Causes of Carryover |
最大の原因はコロナ禍による海外渡航調査の自粛である。調査旅費に多くを計上しているため、次年度使用額が生じている。コロナ禍がひと段落し、海外調査が可能となる環境を見極めたうえで、当該旅費を用いた海外調査を行っていきたい。
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