2021 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of "contradictions on the effects of economic interdependence on conflict deterrence" using big data
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20K01501
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
関山 健 京都大学, 総合生存学館, 准教授 (90583576)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 経済相互依存 / 米中関係 / 日中関係 / 日米関係 / ODA / FDI |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、経済相互依存が国際関係に与える影響を定量、定性の両面から分析しようとするものであり、第2年度である令和3年度には、以下のような形で研究を進めた。 【調査・分析】 経済相互依存が国際関係に与える影響の例として、政府開発援助(ODA)が援助国から被援助国への海外直接投資(FDI)を促進するのかどうか、まずは定量的に検証を行った。主要援助国の一つである日本のODAを事例として取り上げ、そのFDI誘引効果について批判的に再検証を行うことにした。具体的には、1985年から2013年の被援助国52カ国を対象とし、重力モデルによる一般化積率法(GMM)や、ベクトル自己回帰(VAR)モデルとベクトル誤差修正モデル(VECM))によるGranger因果性検定といった手法を用いて分析を進めている。 【研究発表】 令和3年度に実施した調査・分析の成果は、まず中間的な成果として2編の論文にまとめ、国際学術誌へ投稿済みであり、令和4年3月31日現在査読中である。そのほか、昨年度以来の調査分析の成果として、経済相互依存、米中関係、日中関係、日米関係について、共著書4冊も出版した。また、本研究に関連して、ハンガリーの外交シンクタンクThe Institute for Foreign Affairs and Trade (IFAT)と、中国の一帯一路政策による対象国との経済相互依存がそれぞれの政治・経済・外交に与える影響についてオンライン研究会を今年度2回行い、本研究の成果を含む発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画において、第2年度である令和3年度には、中間成果の論文をまとめて国際学術誌へ投稿する予定としていた。この点、上述『研究実績の概要』のとおり、経済相互依存が国際関係に与える影響の例としてODAのFDI誘引効果を定量的に分析した論文を2本執筆、国際学術誌へ投稿(査読中)しており、順調に成果を挙げている。加えて、本研究に関連する成果として、共著書4冊および国際学術会議での口頭発表1件も行っている。以上のとおり本研究は、当初の計画に照らして概ね順調に進んでいると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
【今年度】第3年度となる令和4年度は、経済相互依存が国際関係に与える影響について更に調査・分析を深める。なお、当初計画では、令和4年度内に海外での現地調査を予定していたが、新型コロナウイルス感染症の状況を見つつ、必要に応じて計画修正を行う。 【次年度以降】 第4年度以降は、経済相互依存が国際関係に与える影響の分析結果を進め、その成果を、随時、学会誌・国際査読誌への論文投稿、新聞・一般雑誌等での論考寄稿、ワークショップの開催などを通じて発表する。
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Causes of Carryover |
当初の計画では、大規模データ分析に必要な能力を備えたパソコン1台とデータ解析アプリケーションを今年度購入する予定であったが、今年度に行った分析は既有の旧型パソコンの機能で完了することができた。今後分析に用いるデータ量が増加し、パソコンの能力不足が顕著なった時点で最新版を購入する。また、データ分析作業の効率化のためリサーチ・アシスタントを雇用する予定であったが、今年度は研究代表者単独で作業を完了することができた。その繰越分は、国際査読誌等への論文投稿にかかる英文校正に係る費用として活用する予定である。加えて今年度は、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行に伴い、参加を予定した国内外の学会や会議が中止またはオンライン開催となった。その繰り越し分は今年度以降の学会参加や国内外調査に充てる予定である。
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Research Products
(6 results)