2022 Fiscal Year Research-status Report
An Analysis of the Core through the Foresight of Players
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20K01543
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
河崎 亮 東京工業大学, 工学院, 准教授 (20579619)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 動学マッチング / 非分割財市場 / 安定性 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は昨年度に引き続き、動学マッチング問題に関する安定性の考察を契約付きマッチングのモデルを応用し分析を行った.昨年度のモデルでは,ベンチマークとして毎期にマッチングの相手を決める問題として記述していた.具体的には時間を「契約」の要素として入れる事により,契約付きマッチングとして動学的マッチングを表している.今回のモデルでは複数期間に渡る契約を考慮し,より一般的な考察を行った.このようなモデルを考えた背景には,例えばプロスポーツにおける契約形態など複数年に渡る契約がしばしば見受けられる.ただし,複数期間に渡る契約を結んだ場合でも,期間の途中でオプトアウトという形で終了期間前に契約を破棄し,新たに契約を結ぶオプションも考えられる.このような可能性を考慮した上で拡張したモデルにおいて,本研究で新たに定義した「時点的安定性」を拡張した上で,ベンチマークのモデルで得られた結果が,この一般化されたモデルにおいても同様に成立する事が分かった.これらの結果を追加し,ワーキングペーパーの改訂を行った.
次に,非分割財市場の物々交換モデルの考察を引き続き行った.以前からこのモデルにおいて先見性を取り入れた安定性を用いて,近視眼的なコアとの関連性を調べており,ディスカッションペーパーとして結果を公表していた.前のバージョン中の一部の数学的証明の修正を行った上で,その際にまとめた結果をセミナーで発表を行った.セミナーでのコメントを基に,前提条件に関する解釈やコア以外の配分が先見的に安定になり得るか,その可能性についての追加的分析などもまとめ論文を更に改訂している最中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症により,国内外の学会への参加機会がまだ例年より減っている関係より,進捗がやや遅れている.
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Strategy for Future Research Activity |
今後の計画としては,外部性を含むマッチング問題や非分割財市場のモデル,およびそれらの問題より一般的なモデルである一般化マッチング問題において,コアや関連する解概念が先見的安定であるか,近視眼的安定であるか,またはその中間の安定性を満たすかの分析を行う予定である.更に,経済モデルの中でも公共財を含むモデルなどにも着手する予定である.
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Causes of Carryover |
昨年度の特に上半期においては,まだ対面で開催している研究会や学会が少なかったため,旅費を使用する機会がまだ少なかった.
今年度より様々な国内外の学会が対面での開催に切り替えており,また直接対面での研究打合せの増加により旅費の予算が昨年度よりは必要になる.特に,海外の学会については,近年円安の影響により割高になっているため,研究課題開始時で計画していた金額より必要な場合も考えられる.
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Research Products
(1 results)