2020 Fiscal Year Research-status Report
Study on the relationship between financialization and neoliberalism in theory, policy, and thought
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20K01584
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Research Institution | Ohtsuki City College |
Principal Investigator |
内藤 敦之 大月短期大学, 経済科, 教授(移行) (40461868)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ネオ・リベラリズム / 金融化 / ポスト・ケインジアン / 現代貨幣理論 / MMT |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は主に基礎的な部分を中心に研究を進めた。第一にネオ・リベラリズム自体の検討を行った。具体的には、ネオ・リベラリズム及びその政策の概要と役割と、さらに金融(化)との関係を中心にサーベイを行った。また、政策の思想的背景に関してもサーベイを行い、実際の政策との関係を考察した。第二に金融化に関する文献のサーベイを行った。さらに金融化論の枠組にネオ・リベラリズム政策を明確に位置付けたために、両者の関係についても考察した。成果としては、第一に、現代貨幣理論における貨幣の役割に関する論文を発表した(“Nominality of Money: Theory of Credit Money and Chartalism”, 2020, Review of Keynesian Studies, Vol.2.)。そこでは、応用としてEUにおける通貨統合に対する批判と緊縮財政批判及び雇用保証政策についても取り上げ、ネオ・リベラリズム的政策への批判も展開した。第二に、『MMTは何が間違いなのか? 進歩主義的なマクロ経済政策の可能性』(G. A. エプシュタイン著、共訳、2020年、東洋経済新報社)の翻訳の一部を担当し、訳者解説の一部を執筆した。訳者解説では内生的貨幣供給論とMMTの理論的関係を検討した。第三に、「貨幣の名目性:表券主義の貨幣理論」(第24回進化経済学会大会、2020年5月)という報告を行った。第四に、「MMTの可能性について」(東京経済大学創立120周年記念シンポジウム「現代貨幣理論とコロナ危機」、2021年1月)という報告を行った。第五に、ネオ・リベラリズムに関する基本的な考察を展開する内容の原稿を作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題の第一年度として基本的な文献のサーベイを中心に作業を行った。コロナ禍で文献のアクセスに多少の制限は存在したが、ほぼ影響はなく、順調に進展している。具体的には、第一に、ネオ・リベラリズム自体に関する文献のサーベイ、第二に、金融化に関する文献のサーベイを中心に行った。第三に、現代貨幣理論(MMT)に関して、反緊縮政策という文脈での議論を展開した。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は第二年度として、前年度の作業の成果を引き継ぎ、基本的な文献のサーベイを中心に、さらに考察を加えていく予定である。第一に、ネオ・リベラリズム自体の検討を引き続き行い、特にその起源と思想的背景についてもサーベイを行う。また、金融との関係だけでなく、いわゆるネオ・リベラリズム政策と思想の間の関係についても考察する。第二に、金融化についての検討も引き続き行う。特に金融化と政策の関係についてサーベイを行う。第三に、マクロ・レジーム論の検討を行い、金融化との関係を探る。具体的な活動としては、第一に、前年度に開始したネオ・リベラリズムに関する基本的な考察についての報告及び、投稿を行う。第二に、金融化とネオ・リベラリズムの関係についての原稿の作成を行う。
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