2021 Fiscal Year Research-status Report
Combining statistical causal inference and structural estimation
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20K01597
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
星野 匡郎 早稲田大学, 政治経済学術院, 准教授 (80726430)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ネットワーク / トリートメント / 戦略的相互依存性 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)他者のトリートメントが社会ネットワークを通じて自身に影響することを許容するモデルについて,現在多くの研究が実施されている。そのようなモデルにおいて,多くの研究では他者のトリートメントがどのように自身に波及するかを事前に仮定しているが,それは現実的な仮定ではない。この問題に対して,「他者のトリートメントの波及の形状について一切仮定を置かない場合,どのような条件であれば有効な因果分析を行うことができるか」について,京都大学経済学研究所の柳貴英氏と新たに共同研究を開始した。研究成果はarXivワーキングペーパーとしてまとめ,関西計量経済研究会や複数の大学で研究報告を行った。 (2)(1)と同様,他者のトリートメントがネットワークを通じて自身に影響するモデルについて,トリートメント変数が(一般的なダミー変数ではなく)連続変数である場合について研究を行った。この研究では(1)と異なり,「他者のトリートメントは知人の平均値のみを通じて影響する」ことをあらかじめ仮定した。研究成果はarXivワーキングペーパーとしてまとめられた。2022年度の複数の国際学会において研究発表の予定である。 (3)個人の観測できない多様性を許容するネットワーク形成モデルについて,ノード間での戦略的相互依存性を許容する方法を開発した論文が国際学術誌Network Scienceに採択された。 (4)その他,複数のトリートメント効果推定に関する論文が国際学術誌から修正要求を得ており,現在改訂中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまで順調に研究を実施し,論文を執筆できている。また,それらは国際的に評価の高い学術誌に採択ないし修正要求を得ている。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで通り研究を進める。研究計画の変更の予定はない。
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Causes of Carryover |
コロナウイルスの世界的流行により,国際学会に直接参加することができず,旅費をほとんど使用しなかったため。今年度は複数の学会参加を予定しており,その旅費に充てる。
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