2020 Fiscal Year Research-status Report
土地、人、希望と陥穽:途上国開発における人々の期待形成と資源配分
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20K01652
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
和田 一哉 金沢大学, 経済学経営学系, 准教授 (70589259)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | インド / 農村 / 土地 / 移動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、途上国の農村における土地所有の動向をひとつの視点とし、さまざまな要因から生じる個々人の期待形成の差異と、それがもたらす人的資源配分への影響に焦点を当て、将来の開発について検討するものである。農村における土地所有は直接間接のさまざまな経路を通じ、貧困削減に大きな役割を果たすものと考えられてきた。しかしマクロレベルの経済状況、そして各家計が直面するミクロレベルの状況によって土地に対する人々の期待は大きく影響を受けるため、その意義は必ずしも一律でない。この点に留意し、本研究では①土地所有に対する人々の期待形成と関連する諸制度との因果関係、②土地所有の意義に変容をもたらす社会経済諸要因の影響、③多様な期待形成の下での土地所有の動向とそれがもたらす人的資源の再配分を通じた開発へのインパクト、の分析を通じ、社会経済状況が大きく異なる二ヶ国における動向について実証分析を行い、将来の開発の可能性を考察する。2020年度、本研究ではインド農村における土地の売買と離村の動向とその要因について、既存のインド家計データであるIndia Human Development Surveyを用いて実証分析を行った。その成果の一部は、"Agriculture, Land Market, and Migration Econometric evidence from rural India"をディスカッションペーパーとして発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
既存データを用いて行った実証研究"Agriculture, Land Market, and Migration Econometric evidence from rural India"をディスカッションペーパーとして発表済みであり、今後これを学術雑誌への投稿を目指し分析の精緻化を図っているところである。他方、南インド農村において家計調査を実施する予定としていたが、世界的なコロナ禍のため断念せざるを得ず、進捗状況としては若干遅れていると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度コロナ禍のため実施不可能であった南インドにおける農村家計調査を再度計画中である。しかし今後のコロナ禍次第であるため、別の既存家計データや企業データ、政府統計資料を新たに購入することも視野に入れ研究を進める。
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Causes of Carryover |
世界的なコロナ禍のため、南インドにて予定していた農村家計調査を断念せざるを得ず、計画通りの支出が困難となった。今後のコロナ禍次第ではあるが、引き続き農村家計調査の実施が困難である可能性に鑑み、別の家計データや企業データ、政府統計資料の入手を検討しつつ研究を進める。
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Research Products
(1 results)