2022 Fiscal Year Annual Research Report
途上国における学力に応じた学習介入の長期効果検証と非認知能力の役割
Project/Area Number |
20K01668
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
関 麻衣 立命館大学, 経済学部, 准教授 (70771468)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澤田 康幸 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 教授 (40322078)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 教育 / 自学自習 / 認知・非認知能力 / 無作為化比較対照実験 / 非市場競争 / スピード競争 / ピア効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年に入り2本の査読付き国際ジャーナルに論文が掲載されることが決まった。OBESにオンライン掲載済み。EDCCへの掲載月は3月以降。これらは本研究費の前提となった関連研究において過去に収集した1次データを分析したものではあるが、本研究費を用いてリサーチアシスタントの費用などを一部捻出し、国内外の学会発表やワークショップおよび大学セミナーなどの旅費も一部負担、さらに英文校正費の多くを拠出した。 1本の論文のドラフトを微修正しており近日中に査読付き国際ジャーナルに投稿予定。これは本研究費を用いて実施したfollow-up surveyの結果を分析したものである。本研究費が無ければ実現しなかった研究であり、メインの研究実績と言える。コロナ禍の影響で調査延期に見舞われたものの研究期間の最終年度内に調査を無事に終え、むしろコロナ禍のlearning lossの影響を含めた効果分析としてまとめることができた。研究期間内に論文掲載までは至らなかったが、その他の研究費を用いて引き続き刊行を目指す。 1本の研究は上記の刊行論文にまつわるレフェリーコメントから派生した研究である。この研究のリサーチアシスタント費用も本研究費から一部捻出している。現在分析を追加しており、今後論文としてまとめてジャーナル投稿を行う予定である。 全体として、個別にあったレベルでの学習(learning at the right level)を提供すると、基礎教育期の児童の認知能力(算数の点数)だけでなく一部、非認知能力(自尊心など)の向上に資するという事がランダム化比較試験を通じて計測できた。さらに、非認知能力への影響が6年後も残っていることを計測した。ちなみに児童間のピア効果に関する検証ではスピード競争が起きていることが観測され意外にも悪い影響がなく、むしろ点数の向上に一部影響していることが観測された。
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Research Products
(5 results)