2020 Fiscal Year Research-status Report
Design for a sustainable social system employed biomass
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20K01681
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
青木 恵子 九州大学, エネルギー研究教育機構, 准教授 (10546732)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤井 研樹 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 講師 (20583214)
工藤 隆則 摂南大学, 理工学部, 講師 (80736695)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 木質バイオマスエネルギー / 実験経済学 / 選択型実験法 |
Outline of Annual Research Achievements |
問1)農家の木質バイオマスエネルギー利用努力の理論検証のために、1つ目の農家(生産者)および消費者からなる社会の最適なエネルギー投入量・設備投資量・二酸化炭素・山林保全の質と、シグナリングでのナッシュ均衡を比較するために、理論構築を行い、それぞれのナッシュ均衡を求めた。2つ目の林業調査を実地するためにフィールドである隠岐役場の担当者と打ち合わせを実施した。ここでの打ち合わせの課題とコロナによる行動制限のために当初の予定より多少の遅れはあったが林業調査を実施した。4つ目の木質バイオマス暖房を利用したハウス栽培のために各フィールドの協力農家と栽培品種の決定等の打ち合わせをWEBシステム等で定期的に行った。R3年度はR2年度の結果を踏まえた3つ目の理論検証と4つ目のハウス栽培の実施を行う予定である。 問2)消費者の木質バイオマス利用農産物の価値評価を探るためにR2年度はアンケートを実施する予定であった。しかし、コロナにより実施の遅延が生じたため、年度内での実施が間に合わなかった。このため、R3年度の前半にアンケートを実施する。また、このアンケートを基にした経済実験を計画する。ただし、コロナにより、一部屋に参加者を集める方法の実験実施が困難な可能性がある。この場合には調査会社に委託して経済実験を実施することで計画を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
R2年度はコロナによる行動制限もあり、当初の計画よりも多少遅延が発生する時期もあった。しかし、結果的には当初の予定通りに年度内での計画を執行することができた。ただし、一部の研究に関しては年度内での執行が間に合わなかった。R3年度もコロナによる研究への影響が考えられるため、全体のスケジュールを確認しつつ年度を超すような計画遅延がないように取り組むよう尽力する。
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Strategy for Future Research Activity |
研究実績の概要にも記載したが、R3年度において、問1)農家の木質バイオマスエネルギー利用努力の理論検証ではR2年度の結果を踏まえた3つ目の理論検証と4つ目のハウス栽培の実施を行う予定である。理論検証に関してはコロナの影響を少ない。一方でハウス栽培では協力農家に委託するため、コロナによる影響がないわけでない。計画遅延を回避するために、年度初めから打ち合わせを進め、ハウス栽培の実施に向けた環境作りを始める。 問2)消費者の木質バイオマス利用農産物の価値評価を探るためにR2年度に計画したアンケートの実施と、このデザインを基にした経済実験デザインを計画する。ただし、コロナにより、一部屋に参加者を集める方法の実験実施が困難な可能性がある。この場合には調査会社に委託して経済実験を実施することで計画を進める予定である。 R3年度には問3)持続可能な木質バイオマスタウンのための食農林環エネルギー経済システム設計を進める。この設計のために、問1で構築検証した理論を元にマルチエージェントシミュレーションを行い、持続可能な木質バイオマスタウンのためのシステムを探る。ここでは問2の属性との整合性により4つの情報公開制度のある市場を考える。
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Causes of Carryover |
コロナのため、学会発表や打ち合わせ出張など支出に関する計画が全て執行できない状況であったため。
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